小さな会社の簡単経理

1.経理の仕事の全容

書類の整理・整頓からパソコン会計・税金・資金繰りまで

●経理の仕事はどこまでだろうか?

 今はときめく世界のホンダやソニーも昔は町工場にすぎませんでした。小さな町工場が大きくなっていくには、経理がしっかりしていなければなりません。経理を狭く考えれば、帳簿づけや金庫番です。しかし、経理は営業・技術と会社の3本柱と考えれば、業務管理に近い、資料整理から資金繰り、経営助言業務として経営管理情報の提供まで広がります。下記の経理業務の全体図を参照していただければ明白ですが、経理業務の範囲は広く深いのです。しかし当社は小さな会社なのでこのような業務はありませんと言われるかもしれません。ちょっと待って下さい。「すべての会社は、誰かが規模の大小を問わず、会社を創っただけでこのような業務が発生します。請求書の発行・整理整頓・振込み・現金出納帳の記入・給料計算・試算表・決算書・資金繰り表の作成等の仕事は、社長本人か経理担当者・会計事務所・社会保険労務士等への外注等いずれにしろこのような業務が発生し、誰かが行っているのです。」もちろん1兆円規模の会社の経理と1億円規模の会社の経理は違います。乏しい経営資源、人的資源を上手に活用しながら、経理の広く、深い仕事を合理的かつ実質化していきたいものです。

 
経理の仕事の全体像
【経理の仕事の全体像】

2.どんな帳簿が必要なの?

ポイント
(1)会社には必要な帳簿がいくつかある。入・出金を記録。
(2)必要な帳簿には主帳簿と補助簿がある。
(3)帳簿はパソコン作成がよい。

 会社は税務署・金融機関・株主等の利害関係者のために仕訳帳(仕訳伝票)総勘定元帳から決算書を作成しなければなりません。帳簿には主帳簿の総勘定元帳と補助簿があります。主帳簿は絶対に作成しなければなりませんが、補助簿は必要に応じて作成します。

 帳簿は手書ではなくパソコン会計で作成することをお勧めします。パソコン会計で仕訳入力すれば、総勘定元帳はもとより各種補助元帳も自動的に作成でき、しかも集計・転記間違いが絶対ありません。

帳簿の種類
主帳簿 仕訳帳【仕訳伝票】取引の順に仕訳を記入
総勘定元帳・・・・仕訳帳から各勘定科目ごとに転記・集計
補助簿 現金出納帳・・・・現金の入・出金を記録
預金出納帳・・・・銀行口座別に入・出金を記録
受取手形記入帳・・受取手形別に、振出人・期日・決済金融機関・顛末等を記入
支払手形記入帳・・支払手形別に、受取人・振出年月日・期日・顛末等を記入
売上帳・・・・・・商品別等の売上明細を記録
仕入帳・・・・・・商品別等の仕入明細を記録
得意先元帳・・・・得意先ごとの売掛金発生・入金を記録
仕入先元帳・・・・仕入先ごとの買掛金発生・支払を記録
固定資産台帳・・・土地・償却資産について各資産ごとに、取得年月日・取得価額・耐用年数等を記入

 

 

3.会計ソフトの選び方、使い方

ポイント
1)会計ソフトなら瞬時に会社の経営状況がリアルタイムで掴める。
(2)会計ソフトなら最初の仕訳入力を間違えなければ、正確な集計が可能。
(3)会計ソフトならデータ分析等が自分で出来る。
(4)会計ソフトを選ぶなら顧問税理士と相談しよう。


●使いこなすには知識が必要!

 パソコン会計なら自社で決算まで可能となり、日々入力すればリアルタイムで会社の経営状況を正確に掴めます。複式簿記ですから、最初の仕訳入力さえ間違えなければ、正確で迅速に日次決算まで可能となります。会計ソフトの選び方は、顧問の会計事務所に相談されることをお勧めします。簡単になったとはいえ、パソコンの操作・複式簿記の知識が必要です。担当者が退職して会計ソフトを使える人がいなくなったということを良く聞きます。顧問の会計事務所のお勧めソフトなら経理が退職しても問題ありません。

 また、会計事務所に帳簿作成を依頼することも一考です。小さい会社で専門の経理を雇用することが困難な場合は、会計事務所で記帳代行をすることも経理の合理化になります。

 経理のための資料には以下のものがあります。

(1)現金出納帳
(2)預金通帳
(3)売上伝票・請求書控
(4)仕入伝票・請求書
(5)場合により見積・納品書
(6)領収書
(7)借入金返済表
(8)給与台帳
(9)賃貸契約書


●間違えやすい取引

(1)給料を支払ったときの所得税等の処理
借方
役員報酬   /
給与手当
   預金等
   預り金【所得税】
   預り金【住民税】
   預り金【社会保険料】

(2)売掛金の入金
預金等   /   売掛金【得意先補助科目】
           
(3)自動車等の固定資産を売却した場合
預金等   /    車両
   固定資産売却益&【固定資産売却損】

(4)減価償却費の計上
減価償却費   /    建物付属設備
   什器備品

 

4.会計事務所の選び方、使い方、費用は?


顧問税理士は決算書・税金の申告書を作成し、
会社の強み・問題点を指摘してくれる会社のドクター

ポイント
(1)会計事務所は、経理・税務の顧問。
(2)決算書の作成や税務申告が主な仕事。
(3) 中小企業の100%が顧問契約を結んでいるのは税理士だけ。人脈が豊富なあらゆる事に相談できる税理士を探そう。

 会計事務所とは、会社の経理や税務の顧問を行う事務所のことで、税理士が経営しています。会社に経理や税務にとても詳しい人がいて、決算書や申告書を作成できれば、顧問税理士の必要がないと考える経営者もおられるかも知れません。しかし、税制は毎年細かく改正されます。消費税の課税・非課税等細かいチェックが必要です。何よりも外部からの帳簿監査・税務調査の対応・経理の不正チェック・決算書の問題点等様々なアドバイスをしてくれます。

 会社が大きくなると、法務や登記・人事や労務に問題が出てくることもありますが、弁護士や司法書士・社会保険労務士・弁理士・行政書士等その道の専門家を紹介してくれる窓口にもなります。

 また、日本税理士連合会の中小企業チェックリストに税理士の監査・署名があれば融資可能な金融機関が毎月のように増加しており、都道府県の保証協会もこのチェックリストを使って保証料のパーセントを変動させることになりました。

 会計事務所にもいろいろなタイプがあります。昔ながらの【先生稼業】で行っている事務所もあれば、【若手】で動きのいい事務所、また何十人ものスタッフを抱えている事務所から1人で行っている事務所まで様々です。専門医もあれば総合病院もあり、1人のクリニックもある医者の世界に似ているかも知れません。

 会計事務所に対しては、会社のお金の流れや財産管理・債務・銀行借入対策まですべてをさらけ出すこととなります。末長く信頼でき、相性のいい、厳しい事務所を前提に探すことがよろしいと思います。

5.経理担当の雇い方、選び方

ポイント
(1)経理担当者を雇用できるのは売上総利益【粗利】の5,000万円が目安。
(2)会計事務所に経理・帳簿作成を依頼する。
(3)専門知識、資格は二の次。信頼できる人を探そう。

 帳簿作成がわずらわしいということで経理担当者を雇用しようとする経営者の方もいらっしゃいます。では、少しコスト計算をしてみましょう。

 時給1,000円で、1日7時間(7,000円)1ヶ月を22日として154,000円。これに社会保険料や交通費等諸経費が3割として、1ヶ月200,000円程度がパート採用でもかかります。さらに【守秘義務・信頼】等の条件等が必要です。派遣では、最低2,500円ですので、385,000円にもなります。やっと慣れてきたと思ったころに退職となったら目もあてられません。

 この場合、まず顧問をしてもらっている会計事務所に別料金で帳簿を作成してもらう方法があります。請求書・レシート・領収書・通帳のコピー・給与台帳など帳簿をつくるのに必要な資料の一切を預けて、あとは帳簿一式を作成してもらう方法です。会計事務所は帳簿を作成する専門家ですので、資料を渡せばOK。資格者であれば、【守秘義務】がありますので、会社の秘密は守られます。粗利5,000万円以下の会社では会計事務所に外注することも一考です。

 採用する場合は、【信頼できる人物】を一番のポイントで採用することです。経理はお金を扱います。毎日のように横領等の経理の不正が発覚しています。会計事務所のチェックがしっかりしていても発覚してからでは遅いのです。一般公募であれば前歴紹介、保証人をもらうことは最低限の保全です。縁故採用・親族・会計事務所等の信頼できる人の紹介をまず検討しましょう。

6.領収書・レシートの整理・整頓の疑問

(1)領収書はすべて必要か、レシートではダメか

ポイント
・領収書の代わりにレシートでも良い
・領収書は品代としてはいけない
・個人のカードで支払った場合は、カード明細書を保管する

 会社の経費にする為には領収書が必要だということはご存知と思います。しかし、一つ一つ手書きの領収書をもらうことは大変な手間です。レシートではダメでしょうか。いえ、レシートでも全くかまいません。(1)支払日 (2)支払先 (3)支払金額が分かれば、領収書の代わりになります。しかし、3万円以上であればレシートに印紙を貼ってもらいましょう。レシートの方が細かく品物や単価、人数等が記載されているケースが多くかえって支払内容が分かりやすい場合が多いのです。

 むしろ領収書に品代として記載してもらうことはやめてください。これだと何を買ったか分からず、消費税の課税仕入かどうか証明できず、消費税の計算上、会社に不利になる可能性があります。また、平成18年度の税制改正で「飲食代1人5,000円未満であれば、交際費課税をしない」となりましたが、領収書には誰と飲食したのかを忘れずに記入しておきましょう。また領収書の宛名が【上様】となっている場合、税務調査官の中には、経費と認めないとする事例もあります。必ず会社名を記載してもらいましょう。

 面倒くさい、領収書を失くした等々といった経営者をよく見ますが、一番簡単な解決策は法人カードをつくり、法人カードで支払うことです。ガソリン代・高速代・切符・飛行機代・宿泊費・飲食・本・電話等あらゆるものがカード決済可能となっています。ポイントも溜まり、明細書が毎月詳細に記載され、支払も15日~30日後で、金利も付かず、資金繰りも有利です。カードには飛行機等の損害保険も付いていて経費削減にもなります。

 個人のカードを使っても会社の経費として使ったものであればもちろん会社の経費になります。また領収書やレシートは、青色申告の場合、7年間保存する必要があります。


(2)電車代等の領収書がない場合は

ポイント
・電車、バス代はプリペイドカードが便利
・カードは使用した分だけしか経費にならない
・交通費精算書があれば領収書なしでもOK

 領収書がもらえない交通費はカードが便利です。現金支払の場合は、交通費精算書が必要です。

 電車代やバス代のように領収書がもらえない経費があります。その場合、カードであれば交通経路も記載されているので、買った時の領収書もあり便利です。しかしこの場合、カード購入しただけでは経費になりません。例として、100万円のカードを期末に買っても使用した分しか経費になりません。この場合の仕訳は、貯蔵品100万円/現預金100万円となります。

 現金で切符を買った場合は、交通費精算書や出金伝票を作成する必要があります。

 「それならデタラメに書いてもいいのでは」という人もいそうですが、事実を書いていないとつじつまが合わなくなりますし、税金を少し得することとは逆に社員の交通費不正取得の方が多くなる心配があります。脱税思考の経営者には横領思考の社員が集まります。

交通費精算書  【出金伝票】
日 付 業務内容 行き先 乗り物 発~着 片/往 金 額
3/30 商談 田中商店 半蔵門線 渋谷~半蔵門 往復 800円

※その他領収書がもらえない場合は

 取引先と飲食し、割り勘で支払った場合、領収書を別々にしてくださいとは言いづらいと思います。こんな場合は、出金伝票に、いつ・どこで・だれと飲んで・いくら支払ったかをメモ書きすればかまいません。これを悪用しても、度々あることではありませんが、あまり多く多額となれば反面調査されます。

 得意先の冠婚葬祭も領収書をもらえませんが、これは招待状や礼状等を保管してあればOKです。しかし、これを経理が悪用して横領したことがありました。チェックを忘れずにしてください。

 また、給与の現金支払は原則としてやめて、振込みにしましょう。

《理由》
(1)余計な手間【数える、袋詰め作業】がかかる。
(2)税務署に架空人件費と疑われる。

7.経営計画をどうやって作るの?

簡単に考えよう! 1年分の数字を並べてみる

ポイント
(1)経営計画なくして会社経営なし
(2)まず簡単に前期の実績推移を眺めながら1年分の数字を並べる
(3)まずたたき台を作成し後からみんなの意見も聞き、何度も作り替えよう
(4)必要なのは経過月実績+未経過月予算だから常に予想売上、予想利益

 経営計画とは、会社のこれからの売上・仕入・人件費・経費・利益の損益計画とお金の動きの資金計画とを合わせたものを言います。

経営計画 ~ 損益計画 ~ 資金計画

 今後の売上はどの程度伸びるのか(1)原価は増加するか(2)減るのか(3)人件費や経費はどうなるのか(4)結果会社の利益を予想します。

 最初は少し面倒かも知れません。しかし、経営計画を作成せずに会社経営をするのは暗闇の海を船出する船のごときものであります。「先のことなど全くよめない」という経営者の方もいらっしゃいます。しかし、前期の損益推移表【図1】を見ながら、来期の売上・原価・経費から利益予想をしてください。

 極論すれば、経営計画は前期のままでもいいのです。【図2】

【図1】前期損益推移表
【図1】前期損益推移表

【図2】当期損益計画
【図2】当期損益計画

 必要なのは経営計画を作成することではなく、毎月の経過実績を正確に把握し、経過月実績+未経過月予算から常に予想売上・予想利益をつかみ、黒字経営の追求と計画的な節税対策なのです。【図3】

【図3】予想決算
【図3】予想決算
8.経理をもっと経営に活用する

経理を必要悪として、帳簿づけだけで終わらせていませんか? 経理を経営にもっと活用する方法があります。財務基盤がしっかりしている黒字経営の会社は、営業・技術と並んで経理を第三の柱と考えておられます。経営陣が期首にしっかりした【経営計画】を立て、毎月正確な月次決算を行い、予想決算、予定・実績資金繰り等を見ながら経営をしていけば、赤字経営や資金ショートは起きません。経営とは計画を実行することです。

経営理念、方針などは何の役にも立たないと思っていませんか?
経営理念、方針は、いざというとき必要

ポイント
1)経営理念、方針は会社がブレないために必要
(2)自分の会社は何業かで未来が決まる
(3)最初は簡単なものでも十分

 経営理念や経営方針というと大げさになります。経営理念とは、【自分の会社は何業か】を明確にし、経営方針とは、【その目的達成のためにどうして行くのか】をまとめたものです。

 「経営理念などいらない、成り行きで経営していく。」という経営者もいらっしゃるでしょう。そうです。それがあなたの会社の経営理念なのです。あるいは「会社は金儲けの手段だ。儲かるなら何でもする。」といったことや、「親から引き継いだ会社だ。面白くないが、仕方なく経営している。」これらも経営理念です。

 経営理念がいい加減なために、ライブドアのような会社になったり、バブルの時、株・不動産等の投機に走り、代々続いた会社を倒産させたりするのです。ここに2つの建設会社があります。片方の会社は、「わが社のモットーは快適な住空間を格安で提供する」とし、もう一つは、「代々の家業で職人的ないい仕事をしたい」と。結局前者の会社は、デザイン・日照・色彩・購入者のニーズ等多様な問題意識の発展の可能性を秘めていますが、後者はどうでしょうか。職人的気質で良いものをと言いますが、消費者のニーズ、時代との対応はとれているでしょうか。

 問題意識の広さ、深さは、会社全体のスキルの向上や社員を活性化させます。これから企業は、毎日同じことの繰り返しではなく、顧客のニーズを引き出し、社員の脳を活性化させることが大いなる付加価値を生み出します。右向け右の社員がいくらたくさんいても、固定費たる人件費が増えるだけです。頭を使い、如何に顧客のニーズに答え、業務を合理化し、ムリ・ムダ・ムラを失くしていこうかと考える現場の社員こそ、その会社の大きな財産です。その第一歩こそ、経営理念、経営方針で、経営者が常に考える、何かする判断基準でなければなりません。

 初めは簡単なことでも構いません。自分の会社が社会から必要とされている理由から考えられてもいいでしょう。

9.税務署は何が必要? ― 原始証憑の保存義務

ポイント
・青色申告の場合、資料は7年間保存義務あり
・領収書・請求書等の原始資料は税務署に提出する必要なし
・税務調査があった場合は即座に見せられるようにしておく

☆青色申告を取り消されたら会社は大きな損害。資料は青色申告の絶対義務。

 領収書等の原始資料は税務署に提出する必要はありません。しかし、青色申告の場合は要件として、帳簿や請求書、領収書等を7年間保存することになっています。この7年間は、申告期限(決算期末から2ヶ月後)から数えます。例えば、平成18年3月の決算の帳簿は、平成25年5月末まで保存する必要があります。

 領収書等の原始資料は税務調査があった場合、調査官にすぐ見せられる状態にして保存しておかなければなりません。資料は年・月ごとに分かりやすく保存しておいた方が便利です。調査は総勘定元帳を見ながら、多額で、不審な取引について、原始資料との照合が主です。即座に資料を提出すれば、不審箇所がなくなり、調査の能率があがるため、早く終了します。中には、「うちは去年調査があったからその前のものはもういらない」「赤字続きで調査は来ない」等々で捨てる会社があります。こんなことをしては大変なことになります。最悪の場合は青色申告が取り消されます。

 また、青色申告の特典は多くあります。

1)青色欠損金の7年間の繰越
(2)各種特別償却、税額控除
(3)30万円未満の減価償却資産の損金算入

 この中でも(1)の青色申告の7年間の繰越は会社の存亡に影響します。

 当期1,000万円の赤字が出たら7年間1,000万円の範囲なら法人税等がかからないのです。青色申告を取り消された場合、1,000万円×40%として400万円も税金が増えるのです。

10.会社の締め日の上手な決め方は?

ポイント
・給料や支払の締めと支払は会社で決める
・支払は入金のタイミングを良く考える
・手形はもらわない、使わないのが原則

☆月末にお金がたくさんあるように支払日を決める

 給料や経費の締め日と支払日はどのように決めたらよいのか?

 これは原則として会社の自由です。ただし、仕入先等との契約で締め日や支払日を決めたらそれに従うことになります。少しでも決算書を良く見せようと思えば、期末にお金が多くあるように見せる必要があります。給料は通常【15日締めの25日払い】の会社が多いようですが、月末に現金残高を多くしたいのであれば、【25日締めか月末締めの5日か10日支払】にするのも一案です。現金支払ではなく給与振込であれば、締め日から支払日まで10日間くらいが必要ではないでしょうか。

 次に仕入や支払は通常月末締めの翌月末が一般的なようですが、月末締めの翌々月の5日払いにすると月末現金・預金が増加し、金融機関の格付・評価が良くなり、金利等が優遇されます。逆に売掛金の回収は1日も早い方が会社の資金繰り・財務内容が良くなります。入金があったら支払うことを原則にしてください。中には売掛金額を手形で支払う会社もあります。一般的には卸業では手形が多いですが、できれば手形を受け取ることは避けたいものです。商売ですから現実には難しいことも多いでしょうが、まずこちらの希望として手形取引を避けたいことを話してみてはいかがでしよう。場合によっては、思い切って手形支払の会社は取引を断る勇気が必要ではないでしょうか。原理的には手形取引がなければ倒産しません。当然給与や仕入代金を支払わないと労務倒産やモノが手に入らないことがありますが、手形不渡り~銀行取引停止とはなりません。

11.売上や経費の疑問

(1)会社の経費になるものの範囲は

ポイント
会社で使った費用は、原則としてすべて経費となる
・税金は結果。節税を考えるより売上、利益を確保することを第一に考える
・給料・家賃等のように売上0円でも発生する固定費はできるだけ低く押さえよう

 会社の経営者の素朴な疑問に、「会社の経費はどこまで認められるのか」ということがあります。答えは「原則として仕事で使ったお金はすべて会社の経費になる」です。

 つまり、経営者の報酬・給料・社会保険料・通勤費・家賃・事務用品費・水道・電気・ガス・電話代・交通費・打ち合わせのための食事代・接待の飲食代・ゴルフ代・本代等仕事のために使ったお金の全部が経費になります。何でも経費というと勘違いされた経営者は税金を納めたくなく、経費を湯水のように使って倒産してしまったという笑えない話があります。会社は利益を出さなければ潰れてしまいます。あくまで税金は結果です。売上を上げ、利益を出し、税理士と相談され、まずお金のかからない節税対策を考えてください。

 経費のうちで特に注意したいのは、原価と固定経費です。売上に直接対応する原価(原価÷売上=原価率)を常に一定に保ち、同業他社と比較して、1%でも引き下げていく努力をしてください。

 また、毎月売上0円でも発生する経費・家賃・給料等は特に注意してください。自分や家族の給料は業績が悪くなればすぐ引き下げることはできますが、社員の給料はそうはいきません。仕事が増えていけば社員を増やしたいと思うでしょうが、できるだけパート・人材派遣・外注費等で対応し、正社員を増やさないことです。正社員を解雇することは容易ではありません。また、無理な解雇は会社全体の雰囲気を悪化させ残った社員の気力をそぐことにもなりかねません。会社は見栄ではなく、社員が精神的にも物理的にも清潔で明るく、楽しく働くことが、会社の利益を出す大切なポイントの1つです。


(2)自宅で仕事をする場合は

ポイント
自宅兼事務所・店舗等であれば、事務所・店舗部分は会社の経費になる
・経費割合は計算根拠を作成する

 経費を考える前に売上と利益を考えることは原則です。今まで個人の給料の中から支払っていた部分が会社負担になることはありがたい。

 自宅の一部を会社の事務所等として使用すれば、一定金額は会社の経費になります。自宅を毎月20万円で借り、一部の50%を事務所として使用していれば、20万円の50%で毎月10万円は、会社の地代家賃として処理できます。結果として10万円役員報酬が増加したことになり、所得税も安くなりますので丸まる手取りが増えます。この場合、一定の覚書を会社と役員の間で作っておく必要があります。

覚書


(3)借り上げ社宅の取り扱いは

ポイント
自宅の社宅化は大きな節税効果を生む
・役員社宅費は税務上の計算式がある

 業績が順調に推移し、自宅とは別に事務所を構えたら、自宅を会社に借りてもらい、社長は借り上げ社宅に入る形にすると節税になります。

 先のケースでは、会社から大家さんに20万円支払、会社の社長は会社に社宅利用費を支払います。

 社長の支払社宅利用費は、計算方法が税法で定められています。小規模社宅【床面積がマンション等の鉄骨は99平方メートル 一戸建て木造の場合は、132平方メートル以下】は、その年度家屋の固定資産評価×0.2%+12円×坪数+敷地の固定資産評価×0.22%以上であればよく、通常家賃の20%程度ですみます。このケ-スでは社長が会社に支払う社宅利用費は4万円程度でよく、差引16万円が会社の経費となり、社長が自分の給料 から支払うことに比べて税金が安くなります。

 分かりやすくするために実際の数字を入れて事例を検討してみると、

社宅にする前

法人 役員報酬 月50万円 税金  所得税 33,670円

社宅にした後

    役員報酬 34万円(16万円減額) 所得税 17,540円
    実質賃借料 16万円 法人税変わらず 年間193,560円税金減額
    その他 社会保険料も約月29,874円 年間358,488円減額

 実態的に何も変わらないのに、社長の所得税、社会保険料合計が年間552,048円減額されます。


(4)自宅購入は別会社、倒産しても自宅は守れる

ポイント
会社所有社宅は減価償却費、支払利息は経費になる
・会社購入の場合、住宅ローンのような35年はなく、10年~15年の返済になる
・会社購入を別会社【配偶者代表】ですると会社倒産の場合も自宅を保全できる

☆社長の自宅を会社で購入し、社宅にすれば更に大きな節税対策になる。

 配偶者をプチカンパニーの代表者にして、マンション・戸建て住宅を購入し、経営者用の社宅にすると、(1)社宅のローン金利、建物の減価償却費は会社の経費になり、法人税負担が減ります。(2)経営者の報酬を減額でき、【住宅購入ローン減少、賃貸料減額のため】所得税、社会保険料負担が減額になります。(3)万が一会社が倒産しても、配偶者が本体会社の連帯保証人になっていなければ、配偶者社長の資産に法的な追求はなく、実質的に経営者の自宅は確保できます。

 この場合、次のような条件を付け、第三者や経営者本体の利害関係者に法的追求を受けない配慮が必要です。詳細は顧問税理士・弁護士に確認されることをお勧めします。

(1)配偶者の会社と経営者の会社は債務保証を相互にしない。
(2)役員関係、資本関係なし。
(3) 配偶者の会社の資本は原則として配偶者全額出資(第三者の自宅関与をさせないため)。

12.会社の売上はいつ計上すればいいの?

ポイント
(1)売上計上の時期。物品販売なら商品を引き渡した時点
(2)サービスなどは引き渡した時、または業務完了時点
(3) 製品・ソフトの場合は、お客様が検品・テストをしてからという検収基準がある

 会社の売上はいつ計上すればいいのでしょうか。例えば、物の販売ならば、(1)出荷したとき (2)納品したとき (3)請求したとき (4)入金したとき、などが挙げられます。

 税法の基本的な考え方は、A物の販売ならば、【物を引き渡したとき】Bサービス業などは、物の引き渡しを伴うものは【完成した物を引き渡したとき】また、物の引き渡しを伴わない時は【業務が終了したとき】となっています。つまり売上はお金が入金された時点ではないのです。

 飲食業や小売業の場合、ほとんどは物の引き渡しとお金の授受は同時ですから、分かりやすいのですがサービス業の場合、完成して物を引き渡すことがあれば明確ですが、物の引き渡しがない状態で業務の終了するのであれば、契約書で業務の範囲・終了の客観的判断を明確にしておく必要があります。

 よくある質問としては、「納品書・請求書を発行しなかったら売上を計上しなくていいのでしょうか?」とありますが、本末転倒です。1日も早く納品し、請求書を発行してお金を頂くことが商売の基本なのです。「口約束で契約書、請求書もなくお金が勝手に入金される場合はどうすればいいのでしょうか?」これも本末転倒です。長い信頼関係があり、業界的にも契約書・請求書発行の習慣がないことはたまにあります。しかし、会社の経営成績をつかみ後日のトラブルに備えるためにも、請求書に変わる内部作業書・稟議書・報告書を作成し、今月の売上を確定させるべきです。税務調査があっても、仕事が終了した旨の請求書もしくは作業報告書がなければ客観的には証明できません。

13.仕入れや経費はいつ計上すべき?

ポイント
(1)仕入れの計上基準は売上基準に対応している
(2)資産は使い始めないと経費にならない
(3)製品、役務で引き渡していないものの経費は費用にならない

 仕入原価をいつ計上するかは、売上の計上時期に対応しています。売上に対応する原価部分が仕入原価という費用になります。仕入れても引き渡していない物は在庫といって仕入原価にはなりません。遠隔地や外国から商品を仕入れた場合の処理がややこしくなります。決算日が3月31日の会社を想定してください。先方は3月30日頃の配送として、3月分請求書として請求し、商品の到着は4月1日の場合があったとします。経理部が請求書から〔仕入/買掛金〕と処理したが、3月31日の在庫には到着していないので倉庫に在庫はありません。うっかりして、仕入原価に含められ結果として脱税になってしまうかもしれません。決算期末と翌月の売上・仕入・在庫の関係をしっかり把握してください。そのためには、モノ・伝票・お金の動き、会社のルールをよく知ることが大事です。

 次に経費ですが、これは実際に使用したときに経費として処理します。例えば資本金1億円以下の会社で青色申告の適用を受けている場合、平成20年3月末までに1点30万円未満の備品は、即時経費とすることができます(1事業年度300万円まで)が、ここで注意していただきたいのは、使用した時点ということです。儲かった・税金を払いたくない・パソコンの大量購入・倉庫にしまった、では経費にならず、貯蔵品として資産計上しなければなりません。

 これと似ていますが、利益が出て来期のために切手や収入印紙を買った場合、換金性があるため、例え1円でも貯蔵品に計上する必要があります。

 また、取引先に外注費を支払う場合、これもお客様への仕事が終了していれば、全額仕掛品・前渡金等として資産計上し、当期の経費になりません。業績が思ったより良く、決算期末にバタバタと経費を計上する会社を見受けますが、はたして本当に経費になるか、よく税理士と相談する必要があります。

14.在庫には税金がかかるの?

 決算期末に残った在庫には税金がかかります。

ポイント
(1)在庫に税金がかかる
(2)化粧箱等も在庫になる
(3)不良在庫は決算末までに処分しよう

 在庫とは、仕入れた商品のうち、売れずに残った商品のことです。実際に商品の種類ごとに数を数え、その数に仕入単価を掛けて合計した金額が「期末棚卸高」になります。仕入れた商品だけではなく、化粧箱や包装用紙、リボンから切手や印紙までもが在庫となります。

 それでは、どういう仕組みや計算で在庫に税金がかかるのかをみておきましょう。

 税金の仕組みを簡単にすると、

売上         100円
期首在庫       10円
仕入          80円
期末在庫       20円
差引売上原価    70円  10円+80円-20円=70円
差引売上総利益  30円
経費         10円
利益×税率 =税金  20円×50%=10円

 100円の売上に対して仕入れた80円が原価ではありません。原価は仕入れた80円にもとからあった10円を足し、期末に残っていた20円を引いた70円が売上100円に対応する仕入原価です。在庫が増えるほど利益が出て、税金が増えることを分かっていただければ十分です。逆に在庫を減らせば税金が減るのですから、もう売れないと分かった在庫を極力減らすことを心がけるべきです。よく決算処分・ワゴンセール・福袋等がありますが、このことを実行されているのだと思います。処分する不良在庫が多く業者を頼む場合には、処分する商品の一覧表を作り、業者から廃棄証明書をもらい、写真を撮っておくことも忘れずに行っておきましょう。税務署の税務調査には、写真+廃棄証明書があればバッチリです。

15.在庫はごまかしても税務署には分からない?

専門家が見ればスグ分かる在庫隠し

ポイント
(1)税務調査、在庫は厳しくチェックされる
(2)製品・商品・材料・仕掛品・在庫管理は適切に
(3)消費税、免税事業者は消費税込みで計上する

 期末の在庫と利益、税金の関係が理解できたら、「在庫に税金がかかるのだったら、在庫を減らせばいい。どうせ税務署もみていない」と考える経営者がたまにいます。会社が儲かってくると税金を払いたくないと考える経営者は多いのです。税務調査で売上をごまかしたり、仕入・外注費をごまかすのは相手がいるので大変です。しかし、在庫は相手がいるわけではないので、何とかなると考える経営者は多いのです。しかし、素人の悲しさ、在庫隠しは簡単に見破ることが出来るのです。

 物販でしたら、3月決算の会社であれば、3月末に仕入れた商品で3月中に売上げていないものは在庫になければおかしいです。また、4月中に売れた商品は4月中に仕入れていなければ、3月末の在庫になければ変です。決算期末の前後の売上・仕入・在庫を1つずつ追っていけばごまかしはバレます。原価率はたいてい一定です。大きな在庫隠しは決算月の原価率だけ異常値となります。3月が40%・4月が10%の原価率であれば一目瞭然です。

 また、製品やソフト・建設等の作りかけのモノはまだ売れていないので、それにかかった原料・人件費・経費は一括して仕掛品【未成工事支出金】となり、在庫計上しなければなりません。

 消費税の免税事業者【課税売上1,000万円未満等】は、在庫を消費税込みで計上することになりますのでご注意ください。

 

16.勘定科目はどのように決まっているの?


厳格な分類はないが、経営管理資料としては区分が重要


ポイント
(1)勘定科目は厳格に決められてはいない
(2)利害関係者に分かりやすく開示するという意味で区分が重要
(3)交際費・カード手数料・租税公課等区分が必要なものがある

 帳簿を作成するにあたって勘定科目に迷うことが多い。勘定科目とは、「交際費」「荷造運賃」「消耗品費」「事務用品費」等といったものです。法律でこういう場合はこの勘定科目を使いなさいと決まっているものではありません。科目名も、「交際費」「交際接待費」や「賃借料」「地代家賃」「リース料」といったように会計ソフトにより使用する勘定科目が違ったりします。だからといって、何でも「雑費」では困ります。


仕訳・勘定科目のことなら、仕訳 勘定科目.com 勘定科目,仕訳の検索ができます。

http://www.kanjyoukamoku.com/

 勘定科目を区分する目的から考えていきましょう。

(1) 経営者が自分の会社の経費の動き・増減をチェックし、経営判断するために区分が必要。

 月次決算書を見やすくするため、損益は30科目程度に区分し継続して使用することが望ましい。

2)税金の計算上区分が必要

 交際費・会議費・福利厚生費・広告費等は、その一部が税金の対象になります。会議や福利厚生費ならその全額が経費になりますが、交際費はそうはいきません。交際費とは、得意先との飲食やゴルフ等の接待・お中元やお歳暮の贈答品・冠婚葬祭費用・手みやげ代などです。平成18年4月より2年間は、1人 5,000円以下の飲食代は交際費課税しないということになりましたので、この小口交際費も区分する必要があります。

 交際費はどのくらい税金がかかるのでしようか。平成18年4月現在、資本金が1億円以下の法人は年400万円まで枠があります。400万円については、10%が法人税の課税対象となります。交際費500万円を使ったら、400万円を超えた100万円と400万円の枠内の10%の40万円で合計140万円が課税対象となります。

(3)銀行等の利害関係者に分かりやすく表示する。

 特に貸借対照表については、銀行等に経営分析・資金繰り分析のため一定のルールに沿って表示することが望ましいでしょう。

標準経費科目一覧表
科  目 科目の内容
一般管理費科目
役員報酬 毎月定額で支払われる役員の報酬
給与手当 従業員の給与
雑給 アルバイト・パートの給与
賞与 従業員の夏季・冬季・決算時の賞与
福利厚生費 残業食事代・社員歓送迎会・薬代・社員旅行費用等
法定福利費 健康保険・厚生年金・雇用保険等の会社負担分
減価償却費 建物・工具器具備品・車両等の償却費
旅費交通費 通勤定期代・出張旅費・時間駐車場代・高速代
消耗品費 使用に応じて消耗していくもの。コピー用紙・トイレットペーパー等
事務用品費 消耗品のうち事務用文房具
備品費 10万円未満の減価償却資産。パソコン・机・いす・灰皿等
租税公課 事業税・収入印紙・固定資産税等〔法人税・都道府県民税除く〕
水道光熱費 水道・ガス・灯油・電気
通信費 切手・電話代・インターネット接続料・携帯電話代
賃貸料 地代・家賃・駐車場代
リース料 コピー等のリース料
保険料 店舗等火災保険・経営者保険・社員福利厚生保険等の保険料
修繕費 建物・機械・器具等の修繕代
車両費 ガソリン代・車両保険・修繕・自動車税・車検代等
交際接待費 業務上のおみやげ茶菓子代・接待の飲食代・歳暮・中元・冠婚葬祭費用
非課税交際接待費 1人5,000円までの社外飲食代
広告宣伝費 各種売り出し・告知広告代
支払手数料 振込・取立手数料・司法手数料・販売のためのリベート・不動産仲介料
カード手数料 カード会社に支払う手数料。消費税非課税仕入のため別科目表示が便利
諸会費 業界会費・社会保険協会会費・町内会費等
新聞図書費 新聞代・業界紙・資料収集費
募集費 社員募集費用
顧問料 会計事務所・弁護士・司法書士・社会保険労務士顧問料
雑費 花代・掃除代・事務所共益費等
製造原価科目
材料費 製品を作るための直接必要な材料代
労務費 製品を直接作るための工場や現場従業員の賃金や賞与
外注費 製品の一部または全部を他社に依頼する場合の委託費
製造経費 工場や現場での管理に要する費用〔詳細に区分する場合あり〕

 一般的な勘定科目の参考資料です。貴社の実態に合った勘定科目を決定してください。勘定科目は決算や毎月の試算表で会社の経費内容が経営陣や利害関係者にわかりやすいものが便利です。広く一般的な勘定科目を使用することによって金融機関・各機関に分かりやすいものになります。

 また、継続的に同じルールで勘定科目を使用することによって期間比較が可能となります。

17.社長の給料はいつどこで、どのように決めたらいいの?

 給料の中でも役員に支払われる給料である役員報酬については、税法で厳しいルールがありますので注意が必要です。株主・役員が、ほとんど身内だけの同族会社は、第三者の株主や役員がいる法人より一段と厳しい客観的視点が必要とされます。そのことを肝に銘じて慎重に処理する必要があります。

社長の給料はいつどこで、どのように決めたらいいのか?

ポイント
1)株主総会で限度額を決め、取締役会で具体的に決定
(2)年度始めに決めた役員報酬を増減してはいけない
(3)社長の報酬は高い金額で設定し、いざというとき覚悟が必要

 社長の報酬をいくらにしたらいいのかという質問を受けます。会社と社長は全く別物であることを理解してください。会社のお金を社長が私的に使うと法律的には業務上横領になります。まず、会社の仕組みを理解してください。

 法人は、株主の所有物です。株主は株主総会で法人の実務を取り仕切る取締役と監査役、会計参与を選任し報酬の最高限度額を決めます。その選任された取締役たちが取締役会を開催、代表取締役を選任し、具体的な報酬を決めることになっています。

 日本の多くの法人が、この仕組みに無知なうえに、大株主と代表取締役が同じであることが多いので、会社と社長の区別がつかなくなっているのが実像です。このような認識でいる会社や株主や役員が多いため会社は株主のものであるという大原則に反れて、ライブドアのような粉飾決算や商法違反が起こるのです。

☆役員報酬の上手な決め方

平成20年度経営計画
平成20年度経営計画

 この場合、利益を0にするには、2,400万円の役員報酬を支払えばいいのですが、昨今銀行の格付が厳しいこともあり、一定の利益を計上する必要があります。利益を800万円計上するとすれば、この会社は、2,400万円 -800万円=1,600万円が役員報酬となります。

 このように実現性の高い経営計画を策定し、その一環として役員報酬を決めるのが一番上手な方法ではないでしょうか。

 反対に、問題のある役員報酬の決め方は、経営者が例えば、「生活費として月々120万円必要なので、年1,440万円の役員報酬にした」というケースです。毎月役員報酬を支払う前の利益が100万円しかない場合、月々120万円の役員報酬を支払えば月々20万円足りません。足りない年240万円は会社の赤字となり、月々借金も240万円膨らむことになります。まず、生活費を月々100万円に下げる。さらに経営努力で売上増収や原価・経費節減し、月々20万円の利益が生み出せる会社になったら、報酬を月々120万円にするといった前向きな経営判断が欲しいものです。このような経営者には倒産は無縁です。

 法人の仕組みを理解していれば、すぐに理解できますが、役員報酬を引き上げることができるのは株主総会においてだけです。会社の業績は、決算を終えて判明しますから、期中では増額することが原理的にできないことを理解してください。

18.役員へのボーナスを出すことに問題はないの?

問題はないが、一定の条件以外は経費とならない

ポイント
1)取締役へのボーナスは一定の条件以外は法人税がかかる
(2)使用人兼務役員の使用人部分の賞与は経費となる
(3) あらかじめの定めに基づいて、確定した時期に確定した金額について支給する役員の賞与は、損金になる。(年2回)

 会社の役員は株主に委嘱されて、定められた役員報酬で会社の経営を執行し、決算で予想以上の業績が上がったら、ご褒美としてボーナスがもらえる仕組みになっています。決算から3ヶ月以内の株主総会の利益処分で役員の賞与が支給されます。株主への配当と同じく、利益の分配ですから、会社の経費とは認められません。これは上場会社であろうが中小企業でも全く同じ扱いです。ですから、仮に100万円の役員賞与を支給したとすれば、法人税と共に役員個人の所得税や住民税もかかってきます。

 しかし、役員でも代表取締役や監査役以外の一般の取締役で、実際の実務に従事し、社員と同じ立場で仕事をしている方については、その使用人部分の賞与については、他の使用人と同時期かつ同条件【支給月数や計算基準】であれば、会社の損金としても良いとされています。これと同じく平成18年4月より、使用人兼務役員でない役員についても、あらかじめの定めに基づいて、確定した時期に確定した金額について支給する役員の賞与は、届出をすれば、会社の損金となるよう改正になりました。

 ただ、普通は役員賞与を支給しなくて済むように、経営計画をしっかり立て、常に利益を予想し、社長の毎月の報酬を合理的に算出する必要があります。

☆怖い役員の現物給与課税

 税務調査で経費性が否認された場合、役員の臨時的給与 = 役員賞与となり、会社への法人税課税と役員の所得税課税の両方課税されるケースが増加しています。例えば帳簿がずさんで、簿外売上2,000万円が税務調査で発見された場合、(借方)役員賞与2,000万円/(貸方)売上2,000万円となり、売上2,000万円に40%の法人税等800万円、個人所得税約40%として所得税800万円、消費税100万円の計1,700万円もの税金が課税されます。更に過少申告加算税・延滞税等もあり、ほぼ2,000万円全額税金といったケースも十分考えられます。しっかりした帳簿の作成と監査を行い、絶対に役員の現物給与課税がないようにしたいものです。

19.給料を支払う時の源泉所得税の差し引き方、納税の仕方

源泉徴収税額表を見て差し引き、翌月税務署に納付!!

ポイント
1)給料の所得税は、「源泉徴収税額表」による
(2)「扶養控除等申告書」の提出により「甲」で徴収
(3)納税は届出を出しておけば年2回となる

 会社が給料を支給するときには、所得税等を差し引きます。

 給与を支払うときは以下のような経理処理をします。

 給料 /  現預金
 預り金 【源泉所得税】(a)
 預り金 【住民税】(b)
 預り金 【社会保険料】(c)


(a)源泉所得税

 控除する金額は、給料から社会保険料を控除した後の金額と扶養親族の数により、「源泉徴収税額表」という一覧表で求めます。給料は月給で支払う場合は、所得税の差し引き方は2通りあります。給料を支払う人が主たる業務に従事していて「扶養控除等申告書」を提出している場合は、「甲欄」で徴収します。また、2箇所以上の会社で働いている人については、2箇所目以降の給料の場合は、「乙欄」で差し引きます。「甲欄」で差し引く方が所得税が少なく、手取り金額が増えます。会社は預かった所得税を、原則として翌月10日までに金融機関や税務署に納税する義務があります。3月に社長に給与50万円を支払った場合【社会保険を除外】、扶養が2人なら、預かる所得税は20,900円です。これを翌月4月10日までに納税することになります。10日が土・日曜日の場合は、11日または12日が期限となります。

 ただし、社員10名未満の会社ならば、税務署に届出書を提出することにより、1月から6月までの所得税を7月10日までに、7月から12月までの所得税を1月20日までに納税すればOKとなっています。

 そして会社は年末に「年末調整」を行う必要があります。給料を支払った各人ごとに、1年分の給料・賞与を集計して、社会保険料や生命保険料などの所得控除を差し引き所得税を計算し、預かった所得税との差額を清算する手続きを「年末調整」といいます。会社が多く預かっていれば、還付し、不足であれば追加徴収することになります。

(b)住民税

 1月末までに市町村に各人の源泉徴収票を送付した結果、各人の住民税額が市町村から通知されます。その金額を毎月の給料から天引きし、翌月10日までに市町村に納付します。(特別徴収の場合)

(c)社会保険料

 給料から【表】を見て、健康保険料、厚生年金料の本人負担分を控除します。40歳以上の人には介護保険料も合わせて徴収します。

20.金融機関のつきあい方

 バブル崩壊以降金融機関のルールは大きく変わりました。一番大きく変わった点は、不動産【土地】神話の崩壊です。不動産担保融資から、決算書・収益力重視融資への変更です。

 土地や不動産・資産がどれだけあろうが、赤字企業や収益力のない企業には融資しないという金融機関の姿勢です。金融監督庁のガイドラインでも、借入金/返済力=15年という指標があります。資金使途と返済期間が重視され、企業の決算書の内容で格付する金融機関が増えました。これまで一律1.3%であった保証協会の保証料も、平成18年4月より、日本税理士連合会の中小企業会計チェックリストの添付を条件とした保証料の0.5~2.2%までの9段階の格差を付けた動きはこの象徴です。今後も担保価値よりも決算書の真実性を前提とした収益性と税金納税の額を重視した融資姿勢は一段と強まるものと思われます。

ポイント
(1) 金融機関は金貸しではない。企業活動活性化・円滑化が本来の役割。土地担保融資よりも決算書重視・納税重視は本来の金融機関の姿である
(2) 企業とは、一定のリスクを背負い、全社員の創造力の総和として、利潤を追求する集団であるリスクを背負わない公務員集団は最初から市場原理の中では負け組。親方日の丸的な公務員思考や大企業病は倒産の第一歩
(3) 社員の創造力を引き出すために何をすればいいのかを常に考えるのが経営陣の努め。分からないときは、自分だったらイヤだと思うことをしないことである
(4) 利潤を追求しない会社は最初から負け組。利益が出ない赤字会社は、市場から退場を迫られている。1円でも利益を出すことに執着し、全社員の能力を引き出すことが必要
(5)経営者の最初で最後の仕事は、経営計画の作成と実行である

お金の借り方には順番がある!

ポイント
(1)自己資金300万円~1,000万円固定資産部分は用意しよう
(2)お金の借り方には順番がある
(3)絶対してはいけない街金と親族・友人からの借入

 会社を設立するときは、最低300万円~1,000万円程度の自己資金を用意しましょう。それでも、設備投資や売上の増加に伴う売掛金の増加等で資金が枯渇します。その場合どうしても金融機関からお金を調達する必要があります。資金調達には借りる順番と絶対に借りてはいけない借入先があります。

 資金調達の順番として第1位は、国民生活金融公庫です。無担保融資は最高2,000万円程度で、金利は2.65%です。【平成18年8月現在】第三者連帯保証人が出せない場合0.9%金利が上乗せになります。国家の機関で、様々な融資制度があり、まず最初に相談すべき機関です。

 第2位は、都道府県の保証協会付き融資の中で、市町村の利子補給制度の活用です。これは保証協会融資に市町村、区などが小企業のために利子補給をしようとする制度で、金利は0.6%【平成18年8月現在】で1,000万円程度しか融資を受けられませんが、一番安い金利ですのでぜひご活用されてはいかがでしょうか。しかし、財政悪化で停止中の区市町村も増加しています。

 第3位は、都道府県の保証協会付き融資です。銀行に借入依頼をすれば、銀行が保全のために都道府県の保証協会付きの融資をするもので、保証料は平成18年4月から会社の財務内容で変動します。これとは別に銀行の金利が2%~3%上乗せとなります。最高8,000万円程度無担保枠が企業の規模、状態によって資金貸出可能です。

 第4位は、各銀行の無担保ローンです。銀行によって様々な商品名があり、企業の決算状況によって、金利・返済期間・貸出金額等が違ってきます。

 第5位は、過去の主流であった担保付融資です。主に定期預金・不動産担保ですが、この融資を受ける銀行は、保証協会付き融資や無担保ローンを利用していない銀行の利用をお勧めします。担保評価も銀行の一方的なもので、担保は最後の資金調達手段として活用したいものです。

 最後に絶対借りてはいけないのは、商工ローンと呼ばれる高金利のお金です。これらの融資を受けている会社には、国金や保証協会、銀行は一切融資しなくなります。それらの融資に手を出す前に税理士・弁護士に相談され、会社整理・廃業も考えてください。冷静に考えれば、16%~30%以上の金利を支払って成立するビジネスなどありはしないからです。

 また、親族・友人からの借入も避けるべきです。会社が倒産・整理・廃業しても商売上の不義理、迷惑はお互い覚悟の上でしょうが、人としての信頼を担保にしたお金で迷惑をかけたら償いようがないのです。

21.銀行にお金を借りるときの注意点は?

借入する場合は、資金使途と返済計画をしっかり立てよう

ポイント
(1)中小企業は、社長個人の連帯保証が不可欠
(2)返済実績が新たな借入を容易にする

 お金を借りる時の注意点として、第一に資金使途を明確にしておくことです。月次の貸借対照表をしっかり理解し、なぜ借入をするのか明確にすることです。

 設備投資を1,000万円したい、売掛金が500万円増加したから、といった明確な資金使途があってお金を借りることです。赤字を埋めるという後ろ向きのお金は借りるべきではありません。最悪の場合は、経営再建計画を作成し、毎月決算を行い、月次単位で黒字経営へ舵取ることを前提にお金を借りることです。

 次に、借入金の返済原資は、減価償却費+税引き後利益の合計しかないということです。

 5,000万円を5年借りたら、金利3%として、毎月元金83万円+金利15万円、合計98万円程度の返済が発生します。金利を支払い、尚、減価償却費+税引き後利益83万円が出る会社の状態であれば、この借金の返済に目途が立ったといえます。減価償却費は経費となりますが、お金が出て行かず手元に残ります。また、1,000万円の利益が出ても税金で約40%無くなります。手元に残るのは減価償却費と税金を支払った残りの利益という訳です。この計算式通りにうまく経営がいかないと、また借入金を増やさなければ資金が回らなくなってしまいます。

計算式を借入前に要チェック等式を理解しよう!

年間借入金返済額 < 減価償却費+税引き後利益

土地の購入資金 = 自己資本 【資本金+利益剰余金】

22.経営計画をどうやって作るの?

簡単に考えよう! 1年分の数字を並べてみる

ポイント
(1)経営計画なくして会社経営なし
(2)まず簡単に前期の実績推移を眺めながら1年分の数字を並べる
(3)まずたたき台を作成し後からみんなの意見も聞き、何度も作り替えよう
(4)必要なのは経過月実績+未経過月予算だから常に予想売上、予想利益

 経営計画とは、会社のこれからの売上・仕入・人件費・経費・利益の損益計画とお金の動きの資金計画とを合わせたものを言います。

経営計画 ~ 損益計画 ~ 資金計画

 今後の売上はどの程度伸びるのか(1)原価は増加するか(2)減るのか(3)人件費や経費はどうなるのか(4)結果会社の利益を予想します。

 最初は少し面倒かも知れません。しかし、経営計画を作成せずに会社経営をするのは暗闇の海を船出する船のごときものであります。「先のことなど全くよめない」という経営者の方もいらっしゃいます。しかし、前期の損益推移表【図1】を見ながら、来期の売上・原価・経費から利益予想をしてください。

 極論すれば、経営計画は前期のままでもいいのです。【図2】

【図1】前期損益推移表
【図1】前期損益推移表

【図2】当期損益計画
【図2】当期損益計画

 必要なのは経営計画を作成することではなく、毎月の経過実績を正確に把握し、経過月実績+未経過月予算から常に予想売上・予想利益をつかみ、黒字経営の追求と計画的な節税対策なのです。【図3】

【図3】予想決算
【図3】予想決算

23.資金繰り表の見方

会社の命、資金が回るかどうか資金繰り表は重要な資料

ポイント
1)3ヶ月先の資金繰り表を作っておく
(2)資金ショートしそうな場合は事前の手当てが必要
(3)できれば売上高または売上総利益の5%の定期積金をしておく

 会社を経営すると、あるいは経理の任についていると、資金繰りばかりで頭が一杯になります。資金繰りとは会社のお金の入出金のやりとりです。入りにはまず売上が必要で、次に売掛の回収や貸倒対策があり、出の方は、固定的な家賃・税金・社会保険料・水道光熱費や電話代・給料等があり、変動的な仕入・外注費等があります。

 このような入出金の予定を一覧表にまとめたのが「資金繰り表」【図1】です。おおよそ3ヶ月の資金繰り予定表を毎月作成し、今後の資金の出入り、不足を常に把握し、金融機関との対応を準備することが大事な経営者、経理担当者の仕事です。

【図1】3ヶ月予想・実績資金繰り表
【図1】3ヶ月予想・実績資金繰り表

※営業収支・・・この金額が黒字になっているのが企業の前提です。ここが赤字であることは、バケツに穴が空いている状態と同じです。理想的な資金繰りとは、営業収支のプラスのお金で財務収支をまかなえる会社である。つまり、営業の入金マイナス出金のプラス分で毎月の借入金の返済・設備投資の購入・納税資金等を捻出できる会社です。

※事例の会社のように、3月に大きく資金回収がなされ、他の月では営業収支がマイナスという会社は、建設・不動産・卸売・季節変動値の激しい業種によく見られます。

 資金ショートをおこさないために、会社の口座がある金融機関で【定期積金】を行うことをお勧めします。毎月小さな金額でも、2年3年と続けると、まとまった金額になります。売上高や売上総利益の2%~5%くらいを目安に貯めたいものです。今後融資を受けたいときに日々コツコツと貯めていく会社は、金融機関は大いに信用します。

24.経理をもっと経営に活用する

経理を必要悪として、帳簿づけだけで終わらせていませんか? 経理を経営にもっと活用する方法があります。財務基盤がしっかりしている黒字経営の会社は、営業・技術と並んで経理を第三の柱と考えておられます。経営陣が期首にしっかりした【経営計画】を立て、毎月正確な月次決算を行い、予想決算、予定・実績資金繰り等を見ながら経営をしていけば、赤字経営や資金ショートは起きません。経営とは計画を実行することです。

経営理念、方針などは何の役にも立たないと思っていませんか?
経営理念、方針は、いざというとき必要

ポイント
1)経営理念、方針は会社がブレないために必要
(2)自分の会社は何業かで未来が決まる
(3)最初は簡単なものでも十分

 経営理念や経営方針というと大げさになります。経営理念とは、【自分の会社は何業か】を明確にし、経営方針とは、【その目的達成のためにどうして行くのか】をまとめたものです。

 「経営理念などいらない、成り行きで経営していく。」という経営者もいらっしゃるでしょう。そうです。それがあなたの会社の経営理念なのです。あるいは「会社は金儲けの手段だ。儲かるなら何でもする。」といったことや、「親から引き継いだ会社だ。面白くないが、仕方なく経営している。」これらも経営理念です。

 経営理念がいい加減なために、ライブドアのような会社になったり、バブルの時、株・不動産等の投機に走り、代々続いた会社を倒産させたりするのです。ここに2つの建設会社があります。片方の会社は、「わが社のモットーは快適な住空間を格安で提供する」とし、もう一つは、「代々の家業で職人的ないい仕事をしたい」と。結局前者の会社は、デザイン・日照・色彩・購入者のニーズ等多様な問題意識の発展の可能性を秘めていますが、後者はどうでしょうか。職人的気質で良いものをと言いますが、消費者のニーズ、時代との対応はとれているでしょうか。

 問題意識の広さ、深さは、会社全体のスキルの向上や社員を活性化させます。これから企業は、毎日同じことの繰り返しではなく、顧客のニーズを引き出し、社員の脳を活性化させることが大いなる付加価値を生み出します。右向け右の社員がいくらたくさんいても、固定費たる人件費が増えるだけです。頭を使い、如何に顧客のニーズに答え、業務を合理化し、ムリ・ムダ・ムラを失くしていこうかと考える現場の社員こそ、その会社の大きな財産です。その第一歩こそ、経営理念、経営方針で、経営者が常に考える、何かする判断基準でなければなりません。

 初めは簡単なことでも構いません。自分の会社が社会から必要とされている理由から考えられてもいいでしょう。

25.年度経営方針を立ててみよう

ポイント
1)経営基本方針に基づくものであること
(2)年度の重点的な経営の考え方(方針)を示すものであること
(3)できるだけ、数字等で具体化されていること

◎年度経営方針の例示

 年度経営方針として、どのような内容を決めるべきかについては、個々の会社により差異があると思いますが、もっとも簡易な年度経営方針の例示を次にご紹介します。

【(株)○○商事 第48期経営方針】
No. 項  目 内    容
売上高
経常利益
(1)目標売上      12億6,500万円
(2)目標利益(経常利益)   8,000万円
営業 (1)新規開拓目標  Aランク・・・5社  Bランク・・・10社
(注)現在××電機(株)、○○倉庫(株)にアタック中です。
人事 (1)営業経験者 5名増員予定(注)既存の得意先の売上確保
   および増大のためのフォローアップに必要です。
設備 (1)車両(ワゴン車)1台購入予定
(2)コンピューターサーバ 1台購入予定 グループウエア ソフトウエア購入予定
(注)高度情報管理システムの構築のため、第48期より社内ネットワーク導入の提案があり、当期より移行準備する必要がありますので、購入します。
その他 (1)年度末に目標売上および目標利益達成のあかつきには、来期の秋季慰安旅行をハワイで行う。


あなたの会社の年度経営方針を記入してみてください

No. 項  目 内    容
売上高
経常利益

 
営業
 
人事
 
設備
 
その他
 
26.経営者は常にマイナスをプラスと考え、プラスをマイナスに考える

景気が悪いときは幸いなり

ポイント
(1)会社の経営不振を世の中のせいにしない
(2)景気が悪いときは、設備投資や人材確保のチャンス
(3)景気が悪いときこそ、付加価値商品・サービスが生み出される

 日本は、「少子高齢化」が進み、「低成長の時代」「成熟社会」が到来しています。大量生産、大量消費の時代が終了し、いい商品やサービスだけが生き残ることが出来る社会が来ています。このような時代を前にして、「昔は良かった」「政治が悪い」「社会が悪い」「景気が悪い」類の愚痴を言わないことがこれからの経営者の条件と言えます。

★企業とは次の4つの条件を満たすものではないでしょうか?

(1)3人以上の他人が
(2)リスクを背負い
(3)創造力をもって
(4)利益を出す

 どれ1つ欠けても会社は存在し得ません。利益が出ず、赤字なら会社は永続しません。適度なリスクを背負わないと、創造力は生まれません。リスクを背負っていない国鉄・電話・郵便公社等の破綻、公務員の腐敗等は何一つリスクを背負っていなかった事に原因があります。会社が2人以下であれば、夫婦や友人関係で了解し合い、社会的存在にはなり得ません。

 また企業とは、適度なリスクを背負い、創造力を活性化して、利益を追求する社会的集団と言えます。ですから、企業の業績が悪かった場合、背負っているリスクが少ない、創造力が活性化していないということです。そこでは、「昔は良かった」「政治が悪い」「社会が悪い」「景気が悪い」という理由など入り込む余地はないのです。

 景気が悪いとき、業績が悪いときこそ幸いです。1つに創造力活性化のチャンスが与えられている。2つに創造力を活性化させ、新ビジネス、新商品、新サービスという付加価値が生み出すチャンスだからです。

 逆に好況のとき、業績がいいときこそ、危ないと考えるべきです。ムリ・ムダ・ムラが生まれやすく、経営者が安心してしまうからです。常にリスクを背負うことに貪欲になってください。

27.黒字経営になる経営管理のやり方はあるの?

黒字経営を可能とする経営会議システム

ポイント
(1) 会社の行き先を明確にした海図として経営計画を立て、毎月の経営実績をGPSとして、先行きを見通す経営をする
(2)経過月実績 + 未経過月予算から常に予想決算を見ながら経営判断をする
(3)赤字になりそうだったら、経営会議で黒字化の方策を立てる

★経営会議システムとは以下のような経営管理の仕組みです。

(1)経営数値を早く見るために会社にパソコン会計の導入をする
(2)実現可能な経営計画を立てる
(3)正確な月次決算を組む
(4)毎月、定例の経営会議を開催し、予想決算を見ながら経営の意思決定をする
(5)会議の議事録をつくり、翌月までに各自課題を実行する


経営会議は以上の年次、月次の経営サイクルを実行して、
黒字経営を目指すシステムです
赤字になりかかったら、様々な手を打ちます

[事例]

1)売上減少

原因調査…商品力の見直し/営業力の見直し/新商品・新サービスの投入/新分野・新店舗等の検討

ポイント…同業者で業績を上げている企業の実態を調査する。

2)原価率の高騰

原因調査…仕入先の検討/ムダな在庫がないか日々・商品別・店舗別の原価率調査

3)人件費

役員報酬の削減/人員の削減/正社員からパート、バイトへの転換・派遣の検討/賞与の削減/

固定給与から変動給与へ/業績・能力主義賃金体系への転換

ポイント… 粗利から適正人員を探る。最低1人800万円の粗利は必要。

業界水準の人件比率を知る 例)飲食業…対売上30%以内等

4)経費の削減

経費の中身積上げ/個々の経費の一つ一つを0ベースで見直す


★経営計画を赤字で立てる経営者はいません。廃業か整理する選択を。

★正確な実績と予算を組み合わせて、毎月常に予想・実績決算を見ながら経営をします。赤字になりそうでしたら色々な手を打ってください。



こんな資料が毎月見れると黒字経営は可能だ!!


 毎月経営会議【役員会】で予想決算【経過月実績 + 未経過月予算】を見ながら経営することで、黒字決算の可能性が高まります。

 下記の事例会社では、当初の予算【経営計画】より売上が342,306円減少、原価がマイナス869,342円も減少、差引粗利が527,036円増加するという予想です。

 他方経費が127,341円増加しますが、支払利息の減少もあり、経常利益が当初予算より、717,731円増加するという結果が、実績6ヶ月 + 予算6ヶ月で出ています。

 経営陣が知りたいことの第一は、このまま予算通り推移すれば、会社は幾らぐらいの利益あるいは損失が出るかということではないでしょうか。

28.税務署への届け出はどんなものがあるの?

最重要届出【青色申告の承認申請】届け出1枚でこんなにお得!

ポイント
(1)会社を設立したら税務署等へ開業届出が必要
(2)企業の存亡に関わる【青色申告の承認申請】
(3)青色欠損金の繰越は7年間可能

 会社を設立すると、税務署及び都道府県税事務所、市町村役所に各種届出書を提出しなければなりません。代表的なものは、

1)法人設立届出書
(2)青色申告承認申請書
(3)給与支払事務所の開設届出書
(4)源泉所得税納期の特例の承認に関する届出書

等です。

 法人を設立したら速やかに提出してください。

 特に、(2)青色申告承認申請書は、設立後3ヶ月を経過した日と決算前日までのいずれか早い時期までに提出しなければなりません。もし届出を忘れれば青色申告が認められません。

 青色申告をする場合は義務として、帳簿の作成があり、特典として、

(1)各種減価償却費の割増
(2)30万円未満少額資産の即時損金化
(3)赤字を生じた場合7年間持ち越せる制度などがあります

 特に、(3)の青色欠損金の7年間の繰越は大事です。例えば今期800万円の赤字をした場合、この赤字についてその後7年間で黒字が生じた場合に相殺できるという制度です。今期800万円の赤字が生じた場合、7年間黒字800万円までは税金がかからず、この届出を出していなかった場合、800万円×40%で320万円の税金が余計に出るという訳です。たった1枚の書類を出し忘れただけで、320万円の損得が生じます。設立当初の1年~2年は特に赤字が出やすいものです。

 会社を設立する際には専門家である税理士にご相談ください。相談せず勝手に会社を創り、決算期が来て初めて税理士に決算の相談に来られる経営者がたくさんおられます。その時ではもう遅いのです。出だしからこのようなマイナスを背負って出発されたら目もあてられません。必ず専門家である税理士にご相談され、【青色申告の承認申請】を出し忘れないでください。
29.会社の税金はどれぐらい納めるの?

納税額は利益の40%と考えておく

ポイント
(1)儲けに対してだいたい40%の税金がかかる
(2)納期限は決算から2ヶ月以内
(3)税金は企業の年輪、自己資本が増える源

 会社が儲かってくると税金の負担がずっしりと堪えます。800万円以内なら法人税率が22%、住民税等合算して、約32%の税金がかかり、800万円以上ですと、法人税率が30%と上がり、約40%の税金負担となります。税金の負担の大きさに経営者は節税を考え、一部の経営者は脱税に手を出す人もいます。

 しかし、考えて見てください。脱税は、(1)見つかった場合の罰則は非常に厳しい(法人税等 約40%、重加算税 35%、認定役員賞与の場合所得税 約40%計税率105%)(2)毎年税務調査が来る (3)金融機関等の信用失墜 (4)社員が離反、不正、気力が萎える (5)脱税資金は残ったためしがない等々のデメリットばかりです。また、節税対策も、お金が出ない、ムダがない、税務調査で否認されない等々のものを採用してください。

 何よりも、中小企業の財務基盤は脆弱です。純資産の部とは、返済義務、支払金利のいらない調達コストが一番安い資金です。この純資産の部の充実こそ経営者に課せられた大きな義務です。純資産の部の充実は基本的には2つしか方法がありません。1つは資本金を増やす増資という道です。2つめは利益から支払った税金の残りの部分をコツコツと貯めていくことです。1年1年コツコツと税金を支払い、その残りの60%を繰越利益=利益剰余金として自己資本に組み込んでいけば、1年800万円×60%として480万円貯まり、10年で4,800万円と年輪のように自己資本が貯まっていきます。売上10億円以下の会社の場合、まず800万円の利益、納税320万円、利益積立金480万円を目標に経営計画を立てられることをお勧めします。

30.ムダな税金を払わない方法は?

節税対策には4つある

ポイント
(1)節税対策は4つの方法がある。
(2)節税対策の順番を間違えないようにする
(3)800万円以上の利益が出たら節税を考える

 節税対策には色々ありますが、理論的には4つの方法しかありません。

1.一番してはいけないのは、税金を払うのなら何でも買ったり、飲んだりといった冗費に使ってしまうという考えです。本末転倒としか言えませんが、恐いのは贅沢の習慣がついてしまい、赤字の時に切り替えできず、利益も積み立てていないので、一気に倒産してしまうことです。アリとキリギリスの例ではないですが、ムダなお金はビタ一文使わないことがビジネスの原点です。

2.次に利益が出たので、生命保険等投資物件を使っての含み益を使う節税対策です。バブル前は不動産、株、ゴルフ会員権等を使っての節税対策が多かったのですが、今は生命保険を使っての節税が多いようです。生命保険の事例で見ますと、期末に生命保険料1,000万円を払い、短期前払費用の全額損金の規定を使い、全額損金あるいは1/2損金の保険に入ります。

 注意点は、(1)安全性の高い保険会社かどうか (2)解約返戻率の高いもの(4年で解約返戻率が80%以上等) (3)解約返戻金―保険積立金=雑収入で課税されます。課税については対策はあるのか考えておく必要があります。好不況の激しい業種、新事業計画、退職金支払目的等の理由がないと保険転がし【解約即新規加入】するしかないので注意しましょう。

3.設備投資、次期必要な広告チラシの印刷、DM、宣伝、モデルルーム造り、新店舗開設、その細かい費用の計上等当期の費用をもって来期の売上を確保したり、リース料、家賃の1年分前払金を短期前払費用の規定で費用化します。これは積極的な姿勢で冗費にならぬよう計画・見積もりを綿密にして実行しましょう。

4.今期利益が出ても役員賞与を支払わず、来期の役員報酬を上げることによって全額経費にする方法。交際接待費の中身をよく精査し、会議費・広告宣伝費等の隣接費用とします。売掛債権の不良債権を整理・放棄します。不良在庫をバーゲン・廃棄・評価損処分します。平成18年4月以後開始の会社は、5,000円以下の非課税交際費を使う。固定資産の耐用年数の見直し、不良固定資産の廃棄、敷金等の償却もれ、月ズレ給与・法定福利費の未払計上等々これらの節税対策は、お金の出ない、財務基盤を浴する、本来の節税対策です。このような節税に心がけることが大切です。

31.税務調査は何年であるの?

設立後3年目ぐらいで【任意調査】が入る可能性

ポイント
(1)中小企業は設立3年目の税務調査が目安
(2)調査の多い業種、税暦が悪いと毎年税務調査がある
(3)帳簿をしっかりし、調査をスムーズにすると税務調査が減る

 会社が設立して3年~5年で税務調査が来る確率が高いと言えます。これも確率にすぎず、10年たっても1度も来ない会社もあれば、設立2年目から毎年来る会社もあります。

 経営者や経理担当者にとって、税務調査は何もなくても気分的にイヤなものです。感じのいい調査官ならまだしも、意地悪な人もたまに見かけます。税務調査は概ね3年周期といわれていますが、税務調査の効率を上げようと、前回何もおかしいところがなかった、帳簿がしっかりしている、業界、取引先とも健全と認めた会社には調査が少なくなりつつあります。最近の調査でも、調査件数が減り、修正の税額は増加していると統計がありますので、税務調査は年々厳しくなっていると思われます。


●税務署は、業界・業種を重視しています。

 医療機関・美容整形・人材派遣・ソフト業界・産業廃棄物処理・建設・不動産・パチンコ・バー・飲食等、これらの業界の税務調査は頻繁にあります。現金商売・架空人件費・仕入調整等やりやすく、過去の脱税も多いからでしょう。真面目な業者は大迷惑です。


●過去に重加算税を受けたり、脱税に近いことをした。

 当たり前ですが、税暦の良くない会社には頻発に税務署の税務調査はあります。大きな脱税に近いことをすれば、3年連続調査もありえます。


※税務調査を簡単に済ませる方法

 調査官が調べやすく、総勘定元帳とそれの証拠書類である売上計上の根拠となる請求書控え、外注費・仕入等の支払った請求書控え、通帳・金銭消費契約書・領収書、給与台帳、1人別源泉徴収簿、社会保険加入台帳、履歴書等が即座に提出でき、整然と見やすく整理整頓されていれば調査が早く終了します。会社の経理の能力が高いと分かれば調査官もこれ以上調査しても仕方ないとして、調査は短期間で終了し、問題点の調整で終了できます。

資金繰り入門

1.なぜ資金繰りが必要なの?

(1)資金は会社の血液である

 資金は会社にとって血液のようなものです。会社は、資金の循環によって、生産・販売を繰り返して成長しますが、この資金が枯渇してくると会社は貧血を起こし、最悪の場合には死亡(倒産)してしまいます。


(2)利益と資金繰りは別である

 資金の源泉は基本的には利益と資本によります。しかし、急成長する会社では売上の拡大に伴って売掛債権や在庫が増加しますし、新規設備投資が必要となり、利益や買掛金・未払金等の支払債務の増加だけでは賄えない資金需要が発生します。

 そのため、売上・仕入・経費等の損益計画とは別に、回収・支払・借入等の資金調達計画およびその返済計画といったような資金の流れを主眼とする資金計画が必要となります。


(3)資金の滞留を防止する必要がある

 売掛債権の回収が遅れていたり、過剰在庫があるとそれだけ資金が眠ってしまうことになります。すなわち、売掛債権の回収の促進や、生産または仕入・販売の調整による在庫の縮小等により貸借対照表をスリム化することが、資金が循環していく上で重要な問題となります。


(4)資金繰りは事前管理が重要

経理実務はほとんどの場合、事後処理より事前処理のほうが大切です。資金繰りも同じで、事前に資金計画をたてておかなければ、とんでもない事故をおこす危険性があります。

2.資金繰り表による資金管理

《3種類の資金繰り表を活用しよう ~1年・3ヶ月・1ヶ月~》

「会社の資金繰りはどうなっていますか」
―黒字倒産にならないために―

 昔から、〔勘定あって、銭足らず〕という言葉があります。売上も増加、利益もそこそこにあげているのに資金が足りない。その都度、資金の工面をしなければならない。まだ会社の現預金に余裕のある時は問題ありませんが、なくなると借入金に依存せざるを得なくなります。これが高ずると、返済不能の状態となり倒産ということになります。すなわち、黒字倒産です。企業の経営診断を通じてよくこんな事例にぶつかります。

 これは、発生主義的な損益計算と現金収支が一致しないことから起こる現象です。それは、売掛や買掛、手形などの信用取引があるからです。特に、季節変動の大きい会社、売上金の回収期間と仕入や経費などの支払期間が違う会社、設備投資や借入金限度額を決めなければならない会社などは、この資金繰りの管理が重要になります。

 資金繰り表は、日毎・週・月・3ヶ月・半年・1年といろいろあります。会社の規模、資金状況を考慮して、種々の資金繰り表を作成すべきですが、実務的には、1年間の長期資金繰り予定表、3ヶ月実績、3ヶ月予想資金繰り表、1ヶ月間の短期資金繰り表を最低限作成すべきでしょう。


▼1年間の長期資金繰り表の役割

 1年間の損益計画を基に作成される長期資金繰り表は、貴社の損益・利益計画で年間資金が廻るのかを判断するものとして作成されます。長期資金繰り表は、経営陣が損益・利益計画を達成すれば資金の過不足はどうかを判断し、取引金融機関に年間融資予定を依頼したり、返済計画を報告したりするものとして活用されます。

「1年資金繰り表」
1年資金繰り表


▼3ヶ月予想・実績資金繰り表の役割

 【予想・実績資金繰り表】は、実際に金融機関に融資申込みを行った際に絶対必要な資金繰り表です。この3ヶ月実績・予想資金繰り表は、過去3ヶ月の資金状況を説明し、今後3ヶ月以内の資金の不足を算出し、必要資金を金融機関に借入を申し込むために作成するものです。また、経営陣に現状の資金状況と今後3ヶ月間の予想資金状況を説明し、損益・利益・回収・支払・設備計画等の意思決定に参考としてもらうために作成するものです。

「3ヶ月資金繰り表」
3ヶ月資金繰り表


▼1ヶ月資金繰り表の役割

 単月資金繰り表は、実際の入出金の動きを予想し、固定性預金の保全・引出等に活用したり、若干の月ズレに対応させるものとして活用されます。多くは簡単な現預金出納帳のような形式で作成されています。

「1ヶ月資金繰り表」
1ヶ月資金繰り表


※経営陣は、1年間の長期資金繰り表でざっくりと貴社の資金状況を捉まえられ、財務体質の改善を目指され、3ヶ月実績・予想で当面の資金状況を厳密につかみ、3ヶ月以内の借入計画を作成・交渉される必要があります。単月資金繰り表では、月末等の資金流出の多い日を入金・出金管理することによって緊急の対応を考えられておく必要があります。
3.予定・実績資金繰り表の見方

 資金繰り表を資金運用に十分に役立たせるためには、予定・実績資金繰り表が重要です。資金繰り表は、予定(見積り)と実績が比較され、予定通り資金の回収・支払いの実績があったか、予定(予測)と結果(実績)を常に比較検討し、将来に備える心がけが大切です。

 会社の経営、存続とは、結果としてお金が廻っているかどうかです。売上~回収、仕入・経費~支払、借入~支払等会社が計画・予定通り順調に動いているかをお金だけに注目している経営者も多数おられます。予定・実績資金繰り表は、会社の経営計画と正しい月次決算から出来ています。経理が正しく機能しているか一目で判断出来ます。しっかりとした予定・実績資金繰り表を創り、経理を経営に活用していきましょう。

予想・実績 資金繰り表
4.本業で資金を稼ぎ出しているの? 営業的な収支に着目する

 資金繰り表からは、「何が資金繰りを苦しめているのか?」「どうすれば資金繰りがラクになるのか?」など、さまざまなことを読み取ることができます。

 経営的には営業的な収支を見ていくことが非常に重要ですからこの様式が便利です。

予想・実績 資金繰り表

 上記の図を見て下さい。


1.営業収支全体のバランスを見ます

 これは、貴社が営業活動によって得た資金で営業経費を支払うと幾ら残るかを見ることができます。企業経営では、この営業収支が黒字でなければいけません。幾ら損益上黒字であってもこの営業収支が赤字であれば、その原因を徹底的に探る必要があります。

 損益上黒字であっても、営業収支が赤字の会社の原因として、(1)売掛金の回収が順調でない。(2)在庫が増加している。などが考えられます。対策として、(1)売掛債権年齢調べを行い、不正常の得意先に対して回収計画の立案、債権放棄による損切り等検討。(2)在庫増加について、原因調査・在庫処分等検討をしてください。

 上記の結果、損益上の黒字が赤字になることも十分ありえます。会社の本当の姿を直視してください。


2.臨時の支出の調達方法は健全か?

 設備投資や法人税の支払など臨時の支出は額がかさみますから、資金の調達方法をあらかじめよく考えておく必要があります。短期の借入金や手形割引などで対応すると、将来の資金繰りが苦しくなってくることが予想されます。設備投資の資金調達は、長期借入金やリース・利益や増資による自己資本が望ましい。短期借入金で設備投資はもってのほかです。


3.借入金返済と投資のバランスはとれているか?

 ここで借入金返済と投資のバランスに着目してみましょう。

 たとえ毎月40万円の利益が上がったとしても、必ずしも同額の返済が可能になるわけではありません。利益が40万円出れば税金が20万円かかりますから、実際に残るのは半分の20万円です。減価償却費が毎月5万円しかなかったとしたら、利益が即、現金で入金されたとしても、月々25万円しか返済に充てる事が出来ません。

 借入金の1番確実な返済原資となるのは減価償却費です。減価償却費は実際には支払っていないお金が費用になっているので、課税されることなく丸々借入金の返済に充てる事が出来るからです。無借金経営の算式とは、長期借入金返済=利益の半分 + 減価償却費です。貴社は大丈夫ですか。


4.銀行の融資枠と担保の問題

 資金調達の順番をよく聞かれますが、それぞれの特徴を考慮し、以下の順番を厳守してください。(1)国民生活金融公庫の無担保融資 (2)各金融機関の無担保融資【ビジネスローン等】 (3)保証協会付融資 (4)担保付融資です。資金調達の順番と与信枠を常に把握することが、経理・財務の基本的業務です。


5.長期・短期の借入れバランス

 貴社が、資金不足に陥って、結局、1年がかりで返済した金額を再度借り入れることにしたとします。このときの借入れは短期資金です。長期分で返済していた元金も短期資金となると、翌期から毎月の返済が増えて、いっそう資金繰りが圧迫されることになります。

 こうした会社は、長期・短期の借入れのバランスと銀行の返済方法を見直し、短期資金を長期資金に変更してもらったり、5年返済を10年返済にしてもらうように交渉するなど、無理なく支払いが出来るように改善していく努力が必要です。

 こうした点に注目して、投資を行なうときは、資金繰り表をにらみながら、無理のない返済計画を立てたいものです。


6.資金繰り表を将来に生かす

 前記のように資金繰り実績表を簡単に見てみました。せっかく資金繰り表を作るのですから、有効に使っていかなければ意味がありません。

 通常、資金繰り表は、現金不足の場合にはどう手当し、現金過剰の場合にはどう運用するかを決定するために使います。しかし、さらに、そこから一歩進めて結果を分析し、検討を繰り返すことで、現在だけでなく将来の経営に役立てていくことが大切です。

 最近では、『会社が活動した結果、いかにしてお金を生み出していくか』ということが大きな課題になっています。そのために、資金繰り表は大変重要な役割を持っているのです。

5.資金不足の原因とその対策

 最後に、資金不足の原因とその対策について例示します。

 貴社でも参考にしてください。

 原因
1) 売掛金の回収状況の悪化
(2) 手形が不渡りとなった
(3) 過剰在庫
(4) 過大な設備投資
(5) 貸付金・有価証券の過剰投資
(6) 買掛金・未払金の支払期日短縮
(7) 支払手形の乱発
(8) 過剰人員による人件費の高騰
(9) 経費のムダ遣い
(10) 節税・納税計画の欠如
(11) 無計画な借り入れによる支払利息の増大
(12) 自己資金の不足
(13) 適正な利益がない
(14) 銀行との関係悪化
(15) 無計画な経営とどんぶり経営

 原則的な対策A
1) 売掛金の回収を促進する
(2) なるべく現金で受け取る
(3) 生産・仕入調整やバーゲンやキャンペーンなどで売りさばく
(4) 遊休資産の売却
(5) 過剰投資の抑制
(6) 支払期日の延長
(7) 資金残高を正確につかんでおく
(8) 残業時間の抑制、パート・アルバイトの活用
(9) 予算・実績管理を徹底する
(10) 節税を心がける
(11) 過剰借り入れの返済
(12) 増資・内部留保を実施する
(13) 売上増加
(14) 実現可能な経営計画と月次定例の経営会議実施
予想数字を見ながらの経営管理
 応急の対策B
1) 拘束性預金・貯金を取り崩す
(2) 借入金の返済額の圧縮・返済期間の長期化
(3) 役員報酬のカット
(4) 買掛支払の延期
(5) 支払手形の期日繰り延べ【手形ジャンプ

決算報告書入門

1.決算書の読める経営者になる!!

 社長の仕事は営業や物づくりだけではありません。会社の経営数値が分かって初めて社長なのです。そうは言っても世の中には会社の経営数値を理解せず経営をしている社長も多く、経理でも会社の経営数値を理解している人ばかりではありません。しかし、決算書、特に月次の決算書は会社の危険情報を迅速に知る大きな武器です。各種統計でも月次決算をしておらず、年一回程度の決算書しか作成していない会社の倒産率は、はるかに高いとのことです。

 銀行の審査でも毎月試算表や決算書を作成しているか否かを融資の判断材料としている金融機関があるほどです。会社の経営数値を熟知していれば、危険情報を早期に読み、早々と色々な手を打てます。漠然としたイメージでしかつかんでいないので、経営判断が遅くなり、気がついた時は手遅れということになりかねません。

 なかには、会社の利益を現預金の残高で判断されている経営者や借入金の返済が会社の経費になると思っている経営者もおられます。売上は現金入金された時や受注した時、注文があった時という経営者もおられます。経営者の方々には会計や税金の知識をもっと理解していただきたいと思います。

 毎月定例日に役員会議や経営会議を開催し、経理担当者や顧問税理士から月次決算書を提出してもらい自社の問題点、課題を報告してもらっている会社には倒産は無縁です。商売の基本は己を知ること。その最初の第一歩は自社の決算書を読めることです。
2.決算書は経営情報の宝庫だ!!

●決算書は税務署のために作成するのではない!

 経理担当者にとって決算は1年に1度の大変な作業です。そのため、決算書ができるとそこで全ての仕事が終わったかのように錯覚する人がいます。利益が出て儲かったか儲かっていないかの一点で一喜一憂し、税金の支払額に驚き、慌てて資金繰りを心配するという話をよく聞きます。もちろん決算書をつくる目的のひとつに、利益の把握と税金計算があるのは事実です。ただ残念なのは、経理担当者の多くが決算書を単に利益の把握と税金計算のためだけと考え、そこで仕事を終わらせてしまっていることです。決算が終わって、利益や税金の支払額に一喜一憂することは、ちょうど自分の健康診断が終わった後に一喜一憂するのと同じです。健康診断は、体重や身長を測ることが目的ではありません。病気の兆候を検査し、尿や血液を採取し、体に異常がないかを調べることが目的です。

 決算書でも同じことが言えます。決算書は会社の損益を計算し、税金の支払額を計算することが目的ではありません。決算書は、経営上の問題点を知る宝庫なのです。

 会社の経営状態を検査し、経営状態に異常がないかどうかを探るのが本当の目的です。異常が見つかれば原因を探り、経営危機の兆候があれば早めに手当てをする。それが、決算書の本来の役割なのです。

 では、経営の問題点というのは、決算書のどんなところに現われるのでしょうか。それを知るには、決算書を見るべきポイントを押さえておくことがとても重要です。
3.損益計算書の見るべきポイント

●損益計算書の見るべきポイント

 損益計算書で言うなら、お尻から追いかけて行った方がいいかもしれません。当期純利益から法人税等を差し引く前の利益が、税引前当期純利益です。

損益計算書

売上高(何をいくら売っているのだろう)
売上原価
売上総利益(いわゆる粗利) C(A-B)
販売費及び一般管理費(どんな経費を使っているのだろう)
営業利益(ここがポイント! 会社の本業の利益 E(C-D)
営業外収益
営業外費用(銀行借入金の利子等)
経常利益(会社の本当の実力) H(E+F-G)
特別利益
特別損失(固定資産の売却損や前年度の経理の間違い等)
税引前当期利益 K(H+I-J)
法人税等
税引後当期純利益(最終的な会社の利益) M(K-L)

 ただ、当期純利益や税引前当期純利益だけを見ていては、経営の問題点ははっきりしてきません。

 当期純利益や税引前当期純利益には固定資産の売却益などの臨時的に発生した損益も含まれてしまうからです。税引前当期純利益の上の方に、経常利益という項目があります。

 経常利益とは「毎期繰り返す事業活動の結果の利益」です。本業の儲けと受取利息や支払利息といった財務活動などの損益を含めた結果です。金融機関や外部の人があなたの会社を評価するには、まず経常利益を見ます。会社の健康診断をする上でも、この経常利益がとても大事な数字となります。

 注意しなくてはいけないのが、当期利益が黒字でも、経常利益が赤字、もしくは、利益がほとんど出ていない会社です。つまり、本業以外の臨時的な収益で黒字になっていることを意味します。臨時的な収益がなくなれば、たちまち会社に経営危機が訪れます。当期利益が黒字でも、喜んではいられません。これとは逆に、当期純利益が赤字でも経常利益が黒字になっている会社があります。経営再建中の会社によくある傾向です。稼働率の悪い設備を廃棄処分して、より効率の良い経営を目指していくような事例であれば、当期純利益が赤字でも、来期以降に期待が出来ます。単に当期純利益が赤字か黒字かで判断すると、問題の本質が見えなくなるという好例です。

 経常利益の上にあるのが、営業利益です。営業利益とは、会社が本業で得た利益のことです。注意しなくてはいけないのが、経常利益は黒字でも、営業利益が赤字だという会社です。

 この場合、本業の赤字を雑収入などの収益で補填していることを意味します。本業が不振になっている原因を探らないと、いずれ経営危機が訪れます。

 これとは逆に、経常利益は赤字でも、営業利益が黒字だという会社もあります。金利負担が重すぎることが主な原因です。とはいえ、本業は儲かっているのですから手のほどこしようはあります。粘り強く金融機関と交渉し、理解を得ながら本業に邁進していくことです。そして、最後に売上総利益があります。これは俗にいう「粗利益(あらりえき)」と呼ばれるものです。製品・商品の売上高から、その製造・仕入にかかった費用を差し引いた本業で得た利益の骨格部分です。

 本業による利益の骨格部分ですから、ここを伸ばしていかないと儲かる会社にはなりません。

 以上の事から「お尻の方から見ていく」という意味がお分かりいただけたでしょうか。

 損益計算書の当期純利益だけを見ていると、木を見て森を見ずということになってしまいかねないのです。


●損益計算書で重要なポイント

1.粗利率(売上総利益率)・原価率

 まず最初に押さえておくべきことは、自社の粗利率(売上総利益率)・原価率です。自分の会社の粗利率・原価率はいくらか、それは同業他社に比して高いのか、低いのか、前年度と比較して良くなっているのか、等々の検証・分析です。 中小企業では付加価値=売上総利益とも言えますので、社員の創意工夫の成果を図る大事な指標と言えます。

 ●売上総利益÷売上高×100=売上総利益率
 ●原価÷売上高×100=原価率
 ●原価率+売上総利益率=100%


2.経常利益率

 これは、突発的なことがない場合の会社の事業全体での儲けの割合をみる指標です。最低2%は確保しないといけません。

 ●経常利益÷売上高×100=経常利益率


3.1人当たりの売上総利益額

 ●売上総利益÷社員=1人当たりの売上総利益額

※パート・アルバイトについては、年間パート等支払総額÷社員平均支払額で社員数に換算します。

 地域・業種にもよりますが、1人当たりの売上総利益が800万円を切ったら要注意です。800万円の売上総利益から家賃等の経費と人件費を支払うのですから、人件費が50%としても、400万円しか予算がありません。

 間違った経営者や社員は400万円が全額給与とよく勘違いしますが、人件費は、給与+賞与+退職金+社会保険料の会社負担分+労働保険料+通勤費等がすべて含まれます。

 400万円のうち社員が給与で貰えるのは良くて300万円です。賞与夏冬1カ月としても、月の給与は21万円が平均給与となります。これでは良い人材も、集まりようがありません。1人当たりの売上総利益は1千万円が必要と理解していただけましたでしょうか?それには売上総利益を上げるか、社員を減らすかの選択が問われます。


4.経費額上位3つが75%以内に収まっているか否か

 業種によって異なりますが、経費の上位3つの科目の合計が75%以内かどうかを検証してください。

 例えば、飲食・小売であれば、原価率+人件費率+地代家賃率の3つの比の合計が75%以内であれば、おおむね経常利益が2%前後で黒字経営が可能です。原価率30%、地代家賃10%、人件費率35%という具合です。自社の原価率と人件費率が予測できれば、地代家賃にかけられる比率も決まり、店舗出店計画の是非の判断材料にもなります。10%が精いっぱいの地代家賃率であれば、地代家賃の10倍の売上が可能か否かが出店是非の判断となります。

4.貸借対照表の見るべきポイント

●貸借対照表の見るべきポイント

 以下の3つ程度の決算書の読み方を知っていただき、ぜひ御社の決算書を手に取り電卓を叩いてください。

【1】 固定長期適合率=固定資産は長期資金で
企業の安全性を図る指標に固定長期適合率と言うものがあります。

 固定資産を自己資本と固定負債の合計で割ったものをパーセントで表示したものです。企業の固定的な資産とその資金の出所が適正にバランスしているかを見る指標です。ですから、100%以下で低い方が安全性が高いということになります。この値が100%を超えている場合は、短期的に調達した資金で固定的な資産を購入しているということになります。

貸借対照表


固定資産とは

 固定資産は以下のように区分されます。

1.建物や車両等の形のある有形固定資産
2.借地権や特許権・ソフトウエア等の知的財産等の形のない無形固定資産
3.子会社株式等売却予定のない有価証券や長期の貸付金等の投資その他の資産
4.費用の繰延である繰延資産

 いずれも直ちに、資金化される見込みのない資産です。


固定負債とは

 固定負債はあまり種類がなく要は流動負債とならないものですから、以下のようなものがあります。

 社債・長期借入金・引当金等です。しかし1年以内に償還期限が来る社債や1年以内に返済する借入金の一部や1年以内に支払わなければならない賞与引当金などは、流動負債となります。

 総資産と負債+資本は必ず一致いたします。

 総資産は流動資産と固定資産の合計です。負債+資本は分解すると、流動負債+固定負債+資本です。ですから固定長期適合比率が100%を超えている場合は、流動比率が100%以下となって、企業の安全性が疑問視されます。


【2】流動比率=(流動資産÷流動負債)×100

 支払不能の可能性は? 企業の安全性を計る経営指標の一つに流動比率と言うのがあります。 これは流動資産を流動負債で除したものをパーセントで表したものです。

 何を意味するかと言うと、直ぐに資金化できる資産と、直ぐに支払わなければならない負債との比率です。ですから流動比率は100%を超えていれば、1年以内に支払不能になる確率が低いとされています。


なにが流動資産に属するか?

 流動資産には、まず既に資金として使える現預金が上げられます。金銭債権では、受取手形や売掛金や未収金・貸付金・有価証券等が該当します。棚卸資産も不良在庫でない限り流動資産となります。非金銭債権では、前渡金や前払費用等が該当します。

 但し1年を超えないと満期がこない定期預金や、全く売れる見込みのない有価証券(子会社株式等)や1年以内に返済の見込みのない貸付金等は除かれます。要は1年以内に資金化又は費用化される資産を流動資産と言います。これをワンイヤールールと言います。


なにが流動負債に属するか?

 流動負債には、支払手形や買掛金や未払金等で通常の商取引に基づいて発生した債務や預り金・前受金・引当金等が含まれます。但し流動資産同様のワンイヤールールが適用されます。ですから最終返済期限が5年後の借入金であっても1年以内に返済しなければいけない分は流動負債に表示する必要があります。


連年比較で傾向を掴む

 中小企業の場合かかる表示の曖昧性は否めませんが、毎期同じ基準で処理された決算書であれば、連年で比較することによって流動比率が良くなっているのか、すなわち資金に余裕が出てきているのか? 余裕がなくなってきているのか? の傾向は掴めます。


3】自己資本比率=企業の安全性を計る経営指標に自己資本比率があります。

 貸借対照表の左側(借方)の資産の部は企業の財産の状況を表しており、その総額を総資産と言います。一方右側(貸方)の負債の部と資本の部はその財産を取得する為の資金の出所を表しておりその総額を総資本と言います。そして財産の取得結果を表した総資産と取得原因を表した総資本はその合計額が必ず一致します。


自己資本とは

 総資本の内、いずれ返済したり、支払ったりして他人に支出しなければならないものを、負債の部に表示し、これを他人資本と呼びます。残りの返済や支払の必要のないものを資本の部として表示し、これを自己資本と呼びます。

 自己資本は大きく株主から出資を受けた資本金と、利益の積立である剰余金とに区分されます。

 自己資本比率は(自己資本÷総資本)×100で計算されます。

 この自己資本比率が高いと言うことは、返済の必要のない自分のお金で資産を取得していると言うことを表している為、安全性が高いと評価されております。

 

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