消費税について考える  税金クイズ

 

間税会は、消費税について考え、
                    消費税のあり方について考えます。

 

税金クイズ
 
■第1
平成24年度の国の一般会計予算(当初予算)の額は約90兆円ですが、このうち借金の額(国債発行高)はおよそいくらでしょうか?

【1】24兆円(26.6%)
【2】34兆円(37.6%)
【3】44兆円(49.0%)

正解は【3】です。
平成24
年度の国の当初予算における公債金収入は44.2円で、一般会計歳入総額90・3兆円の49.0%を占めています。



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■第2問
国は毎年、借金を重ねてきている(国債の発行)ため、国の借金の残高(国債発行残高)は年々増えてます。平成24年度当初予算ベースで、平成24年度末にはいくらになると見込まれるでしょうか?(カッコ内は国民一人当たりの残高)

【1】509兆円(397万円)
【2】609兆円(475万円)
【3】709兆円(554万円)

正解は【3】です。
平成24年度末の国債発行残高は約709兆円で、日本の人口総数(約1億2,700万人)で割りますと、国民1人当たり554万円となります。





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■第3問
平成24年度末には、国債発行残高は、約709兆円になると見込まれています。
この額を1万円札で富士山(3,776m)の高さに積み上げると、何個の山ができるでしょうか。
【1】 約700個
【2】 約1,300個
【3】 約1,900個

  正解は【3】です。
1万円札で100万円は厚さが1cm、1,000万円で10㎝ですので、709兆円は、7,090㎞になります。これを富士山の高さ3,776mで割りますと、約1,900個(1,878個)になります。





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■第4問
平成24年度の国の一般会計予算(当初予算)の一般歳出の中で、一番金額の大きな費目はなんでしょうか?

【1】公共事業
【2】社会保障
【3】文教及び科学振興

正解は【2】です。
平成24年度の国の一般会計歳出予算(当初予算)の中で、国債費と地方交付税交付金等を除いた一般歳出の上位3位は次のようになっています。
 (1)社会保障関係費 26兆3,901億円(29.2%)   (2)文教及び科学振興費 5兆4,057円(6.0%)   (3)公共事業関係費 4兆5,734億円(5.1%)  

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■第5問
わが国では、人口の少子・高齢化が進んでいます。働き手(20~64歳人口)に対する高齢者(65歳以上人口)の比率は,1975年(昭和50年)時点で7.7人:1人、2000年(平成12年)時点で3.6人:1人ですが、2025年(平成37年)には、いくらぐらいになるでしょうか。
【1】 2.8人:1人 
【2】 2.4人:1人 
【3】 1.8人:1人

正解は【3】です。
日本は世界でも類をみないスピードで人口の高齢化が進んでおり、2025年には65歳以上の人口の20~64歳人口に対する比率は1.8人:1人になります。


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■第6問
国及び地方公共団体の財政を賄う財源の大部分は、国民が負担する税金です。この税金の負担額を国民所得で割ったものが、租税負担率です。
日本の租税負担率は、平成24年度(当初予算ベース)でいくらぐらいでしょうか。
(注) アメリカ21.60% イギリス35.0% ドイツ30.3% フランス34.9%
         (注)欧米諸国は、平成21年の数値です。
【1】 約13%
【2】 約23%
【3】 約33%

正解は【2】です。
平成24年度の当初予算ベースでの日本の租税負担率〔(国税+地方税)/国民所得〕は22.7%で、欧米諸国に比べて低い水準にあります。



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■第7問
国民所得に対する租税負担率と社会保障負担率を合わせたものを国民負担率といい、租税負担などが重いか軽いかを判断する目安となります。
平成24年度(当初予算ベース)のわが国の国民負担率は、どのくらいでしょうか。
(注)アメリカ30.3% イギリス45.8% ドイツ53.2% フランス60.1%
【1】約40%
【2】約50%
【3】約60%
(注)欧米諸国は、平成21年の数値です。

正解は【1】です。
平成24年度当初予算ベースでの日本の国民負担率は39.9%(租税負担率22.7%、社会保障負担率17.1%)で、欧米諸国に比べてかなり低い水準にあります。



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■第8問
 直接税(所得税、法人税、住民税等)と間接税(消費税、酒税、揮発油税等)との比率を直間比率といいます。
 日本の直間比率(直接税の税収額:間接税の 税収額)は平成20年度の実績で71:29(国税と地方税の合計。国税のみでは58:42)ですが、この間接税の比率は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスと比べるとどのような地位にあるでしょうか。
 【1】 低い方      
 【2】 中ほど
 【3】 高い方
 正解は【1】です。
 平成20年度の実績でみますと、アメリカ76:24、イギリス62;38、ドイツ53:47、フランス53:47となっており、日本の間接税の比率は、アメリカより高いものの、ヨーロッパ諸国より低い水準となっています。






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■第9問
消費税や酒税、たばこ税など品物やサービスなどに課される税が消費課税です。消費課税が広く行われているかどうかを比較する場合に、国民所得に占める消費課税の割合が使われます。日本の消費課税の割合は7.1%(平成20年度における国税・地方税の合計)です。
これは、ヨーロッパ諸国と比べると、どのような地位にあるでしょうか。
【1】低い方
【2】中ほど
【3】高い方

正解は【1】です。
平成20年度の実績値でみますと、次のように日本
の消費課税の割合はかなり低い水準にあります。
日本7.1% イギリス13.1% ドイツ14.1% フランス14.5

(注) ヨーロッパ諸国も、平成20年(2008年)の数値です。
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■第10問
平成24年度の国の一般会計予算(当初予算)における租税及び印紙収入の額は、約42兆円です。このうち消費税収入(国の消費税4%分)は、いくら見込まれているでしょうか。
【1】約7兆円  
【2】約10兆円   
【3】約13兆円 

正解は【2】です。
平成24年度の当初予算における消費税の収入額は、10兆4,230億円(24.6%)となっています。この金額は、国の消費税4%分の収入額ですから、消費税率1%あたりの税収は約2兆6千億円ということになります。


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■第11問
平成24年度の国の一般会計予算(当初予算)における租税及び印紙収入の額は、約42兆円です。このうち、最も収入額の多い税目はどれでしょうか。
【1】 所得税
【2】 法人税 
【3】 消費税

正解は【1】です。
平成24年度の当初予算では、所得税13兆4,910億円(31.9%)、法人税7兆8,080億円(20.8%)、消費税10兆4,230億円(24.6%)となっており、.所得税収が一番大きく、消費税は
法人税収を上回る2番目の税収をもたらす税になっています。

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■第12問
税金は大きく分けると、働いて得たお金などから納める直接税と品物やサービスの代金に含まれて負担する間接税に分かれます。
次の税金のうち間接税はどれでしょうか(いくつかあります)。
 【1】所得税  【2】消費税  【3】法人税  【4】酒税
 【5】相続税  【6】たばこ税 【7】贈与税  【8】揮発油税

正解は【2】消費税、【4】酒税、【6】たばこ税、【8】揮発油税です。

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■第13問
消費税の税率は地方消費税を含めて5%ですが、これはヨーロッパ諸国などの税率(付加価値税の税率)と比べると、どのような地位にあるでしょうか。
【1】低い方 
【2】中ほど 
【3】高い方

正解は【1】です。
ヨーロッパ主要国の付加価値税の税率(標準税率)は、イギリス20.0
%、ドイツ19.0%、フランス19.6%など、日本よりかなり高い水準にあります。



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■第14問
消費税の税率は地方消費税を含めて5%ですが、ヨーロッパ主要国の付加価値税の税率が最も高い国は何%でしょうか。
【1】15%
【2】20%
【3】25%

正解は【3】です。
ヨーロッパ主要国の中で付加価値税の税率(標準税率)が一番高いのは、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、ハンガリーの25%です。

 なお、小さな国ですが、アイスランドの付加価値税の税率は25.5%と高くなっています。

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■第15問
消費税の事業者免税点は1,000万円ですが、これはヨーロッパ諸国と比べるとどのような水準にあるでしょうか。
【1】低い方
【2】中ほど
【3】高い方
 
正解は【2】です。
ヨーロッパ諸国の付加価値税の事業者免税点の水準は、フランス約1,000万円、ドイツ約500万円、イギリス約900万円で、日本はドイツより高いものの、イギリスや
フランスとほぼ同じ水準にあります。




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■第16
国の消費税は、一部は地方に配分されますが、残りの部分はどのような使途にあてられているでしょうか。
【1】使途は決まってない
【2】福祉
【3】教育と福祉

正解は【2】です。
平成24
年度予算の予算総則において、消費税の税収は、基礎年金・老人医療・介護の福祉目的にあてることとされています。
  

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■第17問
国の消費税は4%、地方消費税は1%ですが、国の消費税のうち一定割合は地方交付税として地方に配分されます。
地方消費税と地方交付税を合わせると、地方へ配分されるのはどの程度の割合になるでしょうか。
【1】33.6% 
【2】43.6%
【3】53.6%

正解は【2】です。
国の消費税4%の税収のうち、29.5%が地方交付税として地方に配分されます。したがって、地方消費税1%分と合わせて、全体の税収(5%分)のうち、43.6%が地方に配分されることになります。
(注) {(4%×29.5%)+1%}÷5%=43.6%

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第19問
 食料品を軽減税率の対象としている国でも、高級な食料品などは標準税率の対象としています。
 フランスでは、食料品は5.5%の軽減税率の対象なのですが、次のうち標準税率の対象になっているのはどれでしょうか。
【1】キャビア 【2】フォアグラ 【3】トリュフ 【4】レストランでの飲食 【5】菓子類
正解は 【1】キャビア  【5】菓子類です。
  フランスでは、キャビア・フォアグラ・トリュフを3大珍味といっているのですが、キャビアは輸入品なのに対し、フォアグラとトリュフはフランスの産品ですので、農業・畜産業振興のために軽減税率としています。
 レストランでの飲食は、イギリス・ドイツなどでは標準税率の対象としていますが、フランスでは一昨年から軽減税率の対象にしています。
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第18問
 ヨーロッパ諸国の付加価値税の税率はおおむね20%前後ですが、基礎的な生活に密着くしたものは低い税率(軽減税率)としています。
 フランス(標準税率19.6%)では、次のうち軽減税率(5.5%と2.1%の2種類があります。)の対象になっているのはどれでしょうか。(複数あります。)
【1】 食料品、 【2】 衣料、 【3】 住宅、 【4】 新聞・雑誌、 【5】 医薬品

 正解は 【1】 食料品(5.5%)、 【4】 新聞・雑誌(2.1%)、 【5】 医薬品(2.1%)です。
   フランスでは、これらのほか、旅客輸送、肥料、宿泊施設の利用(いずれも5.5%)なども軽減税率の対象とされています




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■第20問
ビールには酒税がかかっています。缶ビール1缶(350mℓ)にはどのくらいの酒税がかかっているのでしょうか。(消費税は除きます。)
【1】57円
【2】67円
【3】77円

正解は【3】です。
ビールの酒税の税率は1kl当たり22万円ですから、350mℓでは77円になります。
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■第21問
発泡酒にも酒税がかかっています。缶入発泡酒1缶(350mℓ)にはどのくらいの酒税がかかっているでしょうか。(消費税は除きます。)
【1】37円 
【2】47円
【3】57円

正解は【2】です。
発泡酒(麦芽使用比率25%未満のもの)の酒税の税率は1kl当たり13万4,250円ですから、350mℓでは、47
円になります。
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■第22問
最近、第三のビールといわれるビール風酒類が人気を呼んでいます。
ビール風酒類1缶(350ml)にはどのくらいの酒税がかかっているでしょうか。(消費税は除きます。)
【1】18円 
【2】28円
【3】38円

正解は【2】です。
ビール風酒類の酒税の税率は1kl当たり8万円ですから、350mlでは28円になります。
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■第23問
たばこには、たばこ税(国・地方たばこ税)がかかっています。紙巻たばこ1箱(20本入)には、どのくらいのたばこ税がかかっているのでしょうか。(消費税は除きます。)
【1】164.88円
【2】204.88円
【3】244.88円

正解は【3】です。
紙巻たばこ20本(1箱)当たりのたばこ税は、国分122.44円、地方分122.44円合計244.88円です。
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■第24問
ガソリンには、揮発油税と地方揮発油税がかかっています。ガソリン1ℓ当たり、どのくらいの揮発油税等がかかっているでしょか。(消費税は除きます。)
【1】43.8円
【2】53.8円
【3】63.8円

正解は【2】です。
ガソリン(揮発油)には、1kl当たり揮発油税が4
万8,600円、地方揮発油税が5,200円、合計5万3,800円の税金が課されます。したがって、ガソリン1ℓには、53.8円の揮発油税等がかかっていることになります。

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■第25問
夫婦子2人の給与所得者の場合、給与収入がいくらまでは所得税がかからないでしょうか。(課税最低限)
(注) 子のうち1人は、特定扶養親族としています。
【1】約225万円 
【2】約275万円 
【3】約325万円

正解は【3】です。
給与所得者については、給与に対する給与所得控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除等の各種の控除を適用すると、夫婦子2人(その1人は特定扶養親族)の場合の課税最低限は、325万円になります。
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■第26問
夫婦子2人の給与所得者で給与収入700万円の場合の所得税・住民税を、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスで比べると、日本はどのような地位にあるでしょうか。
【1】低い方
【2】中ほど
【3】高い方

正解は【1】です。
給与収入700万円の場合の所得税等の税額は、日本45.9
万円、アメリカ84.5万円、イギリス131.0万円、ドイツ98.5万円、フランス73.9万円となり、日本は欧米諸国に比べておおむね低い金額となってます。
(注) 日本は、子の1人を特定扶養親族としています。


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■第27問
妻にパートの収入がある場合、いくらのパート収入までなら妻に所得税がかからずに、また、夫の配偶者控除も受けられるでしょうか。
【1】 83万円
【2】 103万円
【3】 123万円

正解は【2】です。
パート収入は給与所得ですから、65万円の給与所得控除の適用があり、基礎控除額は38万円ですから、その合計の103万円までは所得税はかかりません。
また、配偶者に所得があっても、その金額が38万円以下の場合には配偶者控除が受けられますので、パート収入が103万円以下の者については、本人に所得税はかからず、また夫の配偶者控除も受けられることになります。
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■第28問
わが国の法人に対する法人税・事業税・住民税を合わせた実効税率は、35.64%です。
これは、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスと比べるとどのような地位にあるでしょうか。
【1】低い方
【2】中ほど
【3】高い方

正解は【3】です。
法人課税の実効税率は、日本35.64
%、アメリカ40.75%、イギリス24.0%、ドイツ29.48%、フランス33.33%となっており、日本の税率は、アメリカよりは低い水準ですが、ヨーロッパ諸国に比べて高い水準にあります。


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■第29問
相続税には、ここまでの財産には課税しないという基礎控除額があります相続人が妻と子2人の場合の基礎控除額は、いくらでしょうか。
【1】6,000万円
【2】8,000万円
【3】  1億円

正解は【2】です。
相続税の基礎控除額は、5,000万円に相続人1人につき1,000万円を加算した金額となります。したがって、相続人が3人(妻と子2人)の場合の基礎控除額は、8,000万円になります。

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■第30問
相続税では、配偶者には次のような税負担を軽減する特例があります。
(1) 実際に取得した正味の遺産額が、1億6,000万円までは課税しな 
  い。
(2) 正味の遺産額の法定相続分までは課税しない。
では、相続人が配偶者と子2人の場合の配偶者の法定相続分は、いくらでしょうか。
【1】1/3
【2】1/2
【3】2/3

正解は【2】です。
妻と子が相続人の場合の法定相続分は、子が何人いても妻1/2、子1/2とされています。子が2人いれば、子2人で1/2の相続分を分けることになりますので、子はそれぞれ1/2×1/2=1/4の相続分ということになります。
 
 

世界の消費税 147カ国 アメリカ除く

世界の消費税(付加価値税)147カ国(ポスター図柄)……実施国と税率……平成23年度版
全間連は、世界の消費税実施国の図柄を刷込んだポスターを毎年作成していますが、その最新版を掲載しています。


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全間連では、世界の消費税(付加価値税)147カ国の図柄を刷込んだポスターとともに、「国の財政と消費税」についての図表のポスターを作成していますが、その最新版を掲載しています。

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消費税の改正の経緯と今後の課題

消費税の改正の経緯と今後の検討課題


 
更新日: 2011年2月25日 先頭へ

 

■消費税の改正の経緯と今後の検討課題
1 消費税の改正
  消費税は、平成元年(1989年)4月に3%の税率で創設されて以来、平成9年(1997年)4月に税率は4%に引き上げられるとともに、1%の地方消費税が新たに設けられ今日に至っています。
  その制度面については、次のような改正が行われました。

(1)平成3年10月1日から
・非課税対象の拡大(住宅の貸し付け、助産サービス等の追加)
・簡易課税制度の見直し(適用上限の引き下げ、みなし仕入率の細分化)
・限界控除制度の適用上限の引下げ
・申告納付回数の見直し(一定規模以上の事業者の中間申告・納付回数の増加)

(2)平成9年4月1日から
・事業者免税点制度の見直し
(一定の新設法人に対する事業者免税点制度の不適用)
・仕入税額控除の適用要件の見直し(請求書等の保存を要件に追加)
・簡易課税制度の見直し(適用上限の引下げ、みなし仕入率の細分化など)
・限界控除制度の廃止
・確定申告書等の添付書類の義務付け

(3)平成16年4月1日から
・事業者免税点の適用上限の引下げ(3,000万円→1,000万円)
・簡易課税制度の適用上限の引下げ(2億円→5,000万円)
・大規模納税者の申告・納付回数の増加
・年間納税額4,800万円超(地方消費税と合わせて6,000万円超)の事業者の申告:納付回数は年4回→年12回(毎月)
・消費者価格表示の総額表示方式の義務化
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2 今後における消費税の検討課題
 (1)  消費税の現状と見直し問題の背景
 消費税は、平成元年に創設され、今年で23年目を迎えました。
 創設当時の税率は3%でしたが、平成9年からは5%(うち1%は地方消費税)になり、来年度(平成23年度)の歳入予算においては10兆2,000億円(国の4%分の税収)が計上されており、これは所得税(13兆5,000億円)に次ぎ、法人税(7兆8,000億円)を上回る税収をもたらす基幹税となっています。
 この消費税につきましては、昨年7月に行われた参議院議員選挙におきまして、厳しい財政事情を背景にして、その見直し問題が一つの争点となりました。
  消費税の見直し問題につきましては、自由民主党の麻生政権時代には、平成23年度(来年度)までに必要な法制上の措置を講ずることとされていましたが、1昨年8月の衆議院議員選挙により誕生しました民主党の鳩山内閣におきましては、次の衆議院議員選挙が行われるまでの4年間は、消費税の税率の引上げは行わないこととされていました。
 その後、民主党政権におきましても、昨年6月に鳩山内閣から菅内閣に移り、菅内閣においては鳩山内閣時代の方針を変更し、強い経済、強い財政、強い社会保障を一体的に実現するために、消費税を含む税制の抜本改革に取り組む方針を打ち出しました。そして、参議院議員選挙のマニフェストには、早期に結論を得ることを目指して消費税を含む税制の抜本改革に関する協議を超党派で開始すると明記するとともに、菅総理大臣は選挙期間中、①今年度内に消費税の改革案を策定する、②消費税率は自由民主党提案の10%が一つの参考となる、③消費税の税率引上げに際しては、消費税の逆進性を緩和するために、食料品などを標準税率より低い税率とする軽減税率を設けるか、給付付き税額控除制度を設ける方向で検討するなどと述べてきていました。
 しかしながら、参議院議員選挙において、民主党が敗北したことから、消費税の見直しについての検討は、選挙前の方針は修正され、先送りされることになりましたが、昨年の12月に閣議決定された平成23年度の税制改正大綱におきましては、平成23年度には消費税の見直しは行わないものの、社会保障制度の抜本改革の検討などと併せて、その具体的な内容について、早急に検討を行っていくこととされています。この点に関連して、菅総理大臣は、この6月をめどとして見直しの方向付けを行うと説明してきています。
 
 

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(2) 見直しに当たっての問題点等
 今後、政局はどのように動いていくのか分かりませんが、昨今の厳しい財政事情や、少子高齢化の進展に伴う社会保障財源の確保の必要性などを踏まえまして、また、民主党のみならず、自由民主党を始めとするいくつかの党が、消費税の見直しは避けて通ることのできない検討課題であるとしていることからみましても、近い将来、消費税の見直しに向けての具体的な検討が開始されるものと思われます。
 消費税の見直しに当たって、税率を何時から何%にするかは政治判断の問題ですが、税率引上げが行われる際には、消費税に内在する逆進性を緩和するため、食料品などは一般的な税率よりは低い税率(軽減税率)とするか、税率は単一としつつ給付付き税額控除制度を設けるか、という問題があります。
  この逆進性緩和対策には、いろいろの問題を含んでいますので、要点を説明させていただきます。
(3) 消費税の逆進性
 消費税は、消費支出に対して一定の税率で課税しますので、消費支出に対しては比例的な負担となります。
 しかし、所得を基準にして消費税の負担を考えますと、所得の低い方は、貯蓄に回すゆとりがないため、所得と消費支出は近い金額になるのに対し、所得の多い方はかなりの部分を貯蓄や投資に回すゆとりがあるため 所得に対する消費支出の割合は小さくなります。このことから、所得に対する消費税の負担割合を見ますと、低所得者ほど負担率が高くなるという問題があります。これを消費税の逆進性と言っているのですが、この逆進性を緩和するために、消費税を導入している多くの国で、軽減税率制度を設けたり、給付付き税額控除制度を設けています。


更新日: 2011年2月25日 上へ 先頭へ

 

(4)  軽減税率制度
 食料品など生活に密着した物やサービスを低い税率とする制度で、これにより低所得者の消費税負担を少しでも軽くしようとするものです。
 この軽減税率制度は、ヨーロッパ諸国で広く採用されており、一般的に、食料品、水道水、新聞・雑誌・書籍、医薬品、旅客輸送等がこの対象にされています。
 しかし、この取扱いは、参考資料「主要国の付加価値税の軽減税率の概要」にあるように国によりかなり異なっていますし、軽減税率を設けていない国も多くあります。
 さらに、食料品を軽減税率の対象としている国でも、軽減税率の対象になる食料品の範囲は異なっています。例えば、レストランなどの飲食店での飲食は、次のような扱いをしています。
○ フランス
 飲食店内での飲食も外に持ち出しての飲食(テイクアウト)も、軽減税率の対象
○ ドイツ
 飲食店内の飲食は標準税率、テイクアウトは軽減税率の対象
○ イギリス
 飲食店内の飲食は標準税率、テイクアウトは軽減税率の対象
 ただし、温かい食品のテイクアウトは標準税率の対象
 この軽減税率制度には、一般に次のような問題があると指摘されています。
①  何が生活に密着した物やサービスなのかを合理的に選定するのが難しい。かっての物品税時代に、何が贅沢品かを選定するのが難しく、多くの批判があったのと同じような問題が生じる。
② 制度上は①の選定ができても、それに該当するかどうかを判断するのは実務上大変で、その判断をめぐって税務当局とトラブルを引き起こす種となる。
③ 事業者が仕入税額控除を的確に行うために、事業者間の取引については、納品書、仕切書や領収書などの取引関係書類に、取引に際して適用された税率と税額を明示する制度(税額別記のインボイス制度)が必要となり、事業者の事務負担が増えることになる。
④ ③の税額別記のインボイスは、課税事業者のみが発行でき、免税事業者は発行できなことから、免税事業者からの仕入れは仕入税額の控除ができないため不利となるので、免税事業者は取引から排除されるおそれがある。

 また、課税事業者は、税務署に登録し課税事業者番号をもらい、インボイスに明記することが必要になる。
⑤ 軽減税率を設けると、その範囲にもよるが、その分税収が少なくなるので、一定の税収を確保しようとすると、標準税率を高くせざるを得ないことになる。



更新日: 2011年2月25日 上へ 先頭へ

 

(5) 給付付き税額控除制度
 所得税における給付付き税額控除制度は、所得税における各種の控除を所得控除ではなく税額控除とし、算出された所得税額からその控除対象税額を控除し、控除できない場合には給付するという制度です。
 例えば、現在の基礎控除の金額は38万円で、その金額をその者の所得金額から控除することとされています。このような所得控除では、所得税率5%が適用される者の控除税額は1.9万円、10%の者は3.8万円、20%の者は7.6万円となるなど、所得金額が高い者ほど控除税額が多くなります。また、所得税額がない者には、何の効果もないことになります。
 この所得控除を税額控除に切り替え、例えば基礎控除は3万円の税額控除とし、その者の算出税額からその金額を控除し、控除できない者に対しては給付するというのが、給付付き税額控除制度です。
 この制度によりますと、例えば、所得税の算出税額が5万円の者の納税額は2万円(5-3万円)になり、算出税額が2万円の者には1万円(2-3万円)の給付が行われることになり、算出所得税額がない者に対しては3万円が給付されることになります。
 この所得税における給付付き税額控除制度の対象に、消費税の逆進性緩和のための措置を採り入れようするものであり、カナダなどで設けられています。
 カナダ(消費税の税率は、日本と同じ5%)の制度は、消費税の税額控除額を大人一人につき2万円、子供一人につき1.5万円(金額は、いずれも仕組みを分かり易く説明するための概数です。以下同じ。)と決め、夫婦のみの家庭に対しては4万円(2万円×2)の税額控除(給付)、夫婦子供2人の家庭に対しては7万円((2万円×2)+(1.5万円×2))の税額控除(給付)をするものです。
 例えば、夫婦子供2人の家庭の算出所得税額が10万円であるとするならば、所得税の納付額は3万円(10-7万円)となり、算出所得税額が3万円の場合は4万円(3-7万円=△4万円)の給付、算出所得税額が0の場合は7万円が給付されるというものです。
 この制度は、低所得者の消費税負担を緩和しようとするものですから、一定以上の所得のある者には適用されません。カナダでは、所得額が300万円以下の家庭には全額が控除(給付)されますが、300万円を超えると控除額は低減して行き、400万円を超えると給付は受けられないという仕組みになっています。


更新日: 2011年2月25日 上へ 先頭へ

 

 この制度の下では、消費税の税率は単一税率となりますので、(4)の軽減税率制度のような問題は生じませんが、高額所得者が給付を受けることがないようにするため、各人の所得額(世帯単位で適用することになりますので、世帯全体の所得額)をきちんと把握する必要から、納税者ごとに番号を付ける納税者番号制度のような制度を設けることが必要になります。
3 間税会の対応
 間税会は、消費税の税率引上げに賛同し、その推進を図る団体ではありませんが、消費税の見直しが避けて通れないとした場合に、消費税の制度が国民の皆様に理解され、支持が得られるような制度であってほしいとの思いから、今後における消費税のあり方等について調査研究をし、税制当局に提言活動をしてきているところです。
 全間連の平成23年度の税制改正に関する提言書は、去る7月に税制委員会で検討審議した結果を踏まえて常任理事会で取りまとめ、昨年秋に税制当局に提出しました。
 この提言書においては、消費税の逆進性の緩和策については、次のように言っています。
○ 単一税率の維持と給付付き税額控除制度の創設
(要旨) 消費税は、税率の引上げが避けて通れない場合においても、単一税率を維持し、低所得者に対する配慮(逆進性の緩和措置)は、軽減税率制度ではなく、所得税において給付付き税額控除制度を設け、その対象にすることにより対処することを検討すべきである。
○ 納税者番号制度の導入
(要旨)納税者番号制度の導入を検討されたい。
(理由)納税者の利便の向上と課税の適正化を推進するために、プライバシーの保護に配意しつつ、諸外国の実施例を参考にして、納税者番号制度を創設する必要がある。
 当連合会は、消費税の税率の引上げが行われる際には、低所得者の消費税負担を緩和するため、所得税において給付付き税額控除制度を設けるとともに、消費税をその対象にするよう要請しているが、給付付き税額控除制度を的確に運営するためには、納税者番号制度は
不可欠なので、そのためにも納税者番号制度の導入を検討されたい。
4 まとめ
 今後、消費税の見直しについての検討審議が本格化してきますと、この逆進性の緩和策のあり方が議論の中心になってくると思われますので、間税会もこの点についてさらに調査研究し、税制当局に提言するとともに、世に広く軽減税率制度と給付付き税額控除制度の内容と利害得失を知っていただくための啓発活動に取り組み、国民の皆様に的確な判断・選択をしていただくための資料・情報を提供するよう努めてまいりたいと思います。

更新日: 2011年2月25日 上へ 先頭へ

 

 ○ 参 考 資 料

1 平成23年度一般会計歳入予算
    ①  租税及び印紙収入        40兆9,270億円
    ②  その他収入                  7兆1,866億円
    ③  公債金                    44兆2,980億円
        計                        92兆4,116億円

2 租税及び印紙収入の内訳 
    ①   所得税            13兆4,900億円
    ②  法人税                  7兆7,920億円
    ③  消費税                         10兆1,990億円
    ④  その他                            9兆4,460億円
              計                        40兆9,270億円

3 主要国の付加価値税の軽減税率の概要

   ① フランス  (標準税率 19.6%)
          食料品、書籍、旅客輸送、肥料、宿泊施設の利用、外食サービス等        5.5%
          新聞、雑誌、医薬品等                               2.1%
  ② ドイツ  (標準税率 19%)
      食料品、水道水、新聞、雑誌、書籍、旅客輸送、宿泊施設利用等        7.0
  ③ イギリス (標準税率17.5%)
      食料品、水道水、新聞、雑誌、書籍、旅客輸送、医薬品、居住用建物の建築、
           障害者 用機器等                                       0.0
     家庭用燃料、電力等                                      5.0
  ④  スウェーデン (標準税率 25%)
     医薬品等                                          0.0
     食料品、宿泊施設の利用等                             12.0
     新聞、書籍、雑誌、スポーツ観戦、映画、旅客輸送等               6.0
  ⑤  デンマーク (標準税率 25%)
     軽減税率なし
  ⑥  カナダ (標準税率 5%)
     食料品は0%としつつ、給付付き税額控除(大人約2万円、子供約1.5万円)あり




更新日: 2011年2月25日

消費税のインボイス方式

『請求書等保存方式』『インボイス方式』

「インボイス制度」は、課税事業者が発行するインボイスに記載された税額のみを控除することができる方式。

日本の請求書とイギリスのA FULL TAX INVOICE
  • ○ 「請求書等保存方式」は、帳簿の保存に加え、取引の相手方(第三者)が発行した請求書等という客観的な証拠書類の保存を仕入税額控除の要件としている。

  • ○ 「インボイス方式」は、

    • 1 「インボイス」に税額の記載が義務付けられている。

    • 2 免税事業者は「インボイス」を発行できない。したがって、免税事業者からの仕入れについて仕入税額控除ができない。

      • (注)「インボイス」とは、適用税率や税額など法定されている記載事項が記載された書類。欧州においては、免税事業者と区別するため、課税事業者に固有の番号を付与してその記載も義務付けているが、「インボイス」の様式まで特定されているものではない。

インボイス方式について

 

消費税のインボイスは零細業者の味方

 

消費税増税に関するこれまでの議論を見ていると、税率が引き上げられた後も、インボイスなしという奇妙な形のものが続くことになりそうだ。インボイスは多段階売上税にとって本質的なものなので、これを欠く消費税は欠陥税である。

インボイス導入が敬遠されるのは、「インボイスを導入すると、取引の実態が税務署に明らかになってしまうのではないか」という零細業者の懸念と不安を配慮したためだと考えられる。しかし、以下で説明するように、インボイスは、弱小業者にとってこそ必要なものなのである。

 

消費税の税率を引き上げたときに実際の取引で生じる最大の問題は、税を次の段階に転嫁できないことである。取引の中間段階における販売者が弱小零細業者であり、購入者が大企業であるとき、とりわけこの問題が深刻になる。購入者の力が圧倒的に強いため、販売価格を引き上げるのが困難な場合が多いのだ。

販売価格を引き上げられないと、販売者が消費税分を負担することになる。消費税の負担は、本来は次々と次段階に引き継がれ、最終的には消費者にまで転嫁されるべきものだ。それにもかかわらず、取引の中間段階での零細業者が負担するという不都合な結果が生じてしまうのである。

この場合においても、購入者である大企業は、消費税の納税において、購入価格に消費税分が含まれているものとして納税額を計算する。実際には購入価格に消費税分が含まれていないので、過大な控除を行なうことになり、「益税」を得る結果になるのである。こうして、税率引き上げによって、零細業者から大企業への大規模な所得移転が生じてしまう。消費税率引き上げに反対している政治勢力は、いたずらに反対するのではなく、この問題を直視することが必要だ。

インボイスがある場合には、どうなるか。販売者は、インボイスに消費税額を記載して購入者に引き渡す。購入者は、正しい消費税額が記載されたインボイスがない限り前段階の税額を控除できない。つまり、購入者から見て、インボイスは「金券」のようなものである。金券をもらいながら代金を払わないわけにはゆかないだろう。したがって、消費税分だけ売上価格を引き上げることが、取引の現実面で容易になるのである。

業者は消費税の納税者ではあるが、本来は負担者ではない。だから、業者から税率引き上げ反対の声が出るのはおかしいのだ。それにもかかわらず、現実には税率引き上げ反対の声が、本来の負担者である消費者でなく業者に強いのは、転嫁ができない恐れがあるからだ。

私が経験した零細納入者の悲哀

以上で述べた零細業者の悲哀は、1997年の消費税率引き上げ時に、私自身が実際に経験したことである。零細販売者である私は、大企業である新聞社や出版社に原稿を納入している。私は消費税の納税義務者なので、税率が引き上げられれば、税務署に納税する消費税額は増える。したがって、そのぶんだけを原稿料に上乗せしてもらわなければならない。

ところが、ある大新聞者は、従前と同額の原稿料しか払い込んでくれなかった。そこで私は増加税額分の引き渡しを要求したのだが、最初はいくら説明しても、相手にしてもらえなかった。どうも、「税率引き上げに便乗したあこぎな要求」と見なされたようである。

消費税について連日のように報道している新聞社でさえ、現実の取引面においてはこうしたありさまなのだ。ましてや一般の取引においては、購入者が購入価格を引き上げてくれないで、零細販売者が消費税を負担してしまうケースは多々あると思われる。

仮にインボイスの授受が義務づけられているなら、私は増加した税額を記したインボイスを引き渡すことによって、堂々と税額引き渡しを要求できたはずである。しかし、今後、消費税の税率だけが引き上げられても、インボイスは導入されないままになりそうだ。すると、私にとって面倒な事態がまた発生することになる。それを考えると、今から頭が痛い。

原稿料の場合に購入者が消費税分を払わないのは、原稿執筆者の中に消費税納税義務者がさほど多くないという事情にもよる。納税義務者でない人が消費税分をもらえば、益税になってしまう。したがって、実際の取引で税転嫁をスムーズに行なうためには、免税業者が少ないほうがよい。そのためには、免税点をできるだけ下げ、納税業者であることが普通であるような状態を作る必要がある。課税業者と免税業者の混在は、転嫁を困難にする大きな要因になるのだ。

なお、インボイスが導入されれば、免税業者は取引の中間段階では排除される傾向がある(免税業者はインボイスを発行できないため、次段階の取引業者が税額を控除できないからである)。したがって、インボイスが存在していれば、免税点引き下げに対する反対も弱まるだろう。

インボイスは、多段階売上税において転嫁を確実にするための不可欠の手段である。それまで「間接税は前近代的な税」と評価されていたのだが、インボイスが発明されたために、「付加価値税は現代的な税」と評価された。そして、ヨーロッパで広く用いられることになったのである。

「インボイスがあれば、納入価格を税額だけ引き上げるのが容易になる」という事実は、一般には必ずしも認識されていない。したがって、この面でのインボイスの必要性を、零細業者に啓蒙し、理解を獲得することが重要である。消費税率引き上げ前に、課税当局がまず行なうべきは、このことだ。

軽減税率適用ができない

インボイスがないと、生活必需物資に対する軽減税率の適用もできない。消費税は多段階売上税であるため、最終段階を軽減税率にしても、仕入れに含まれている消費税は残ってしまうからである。ヨーロッパでは、インボイスによって消費税額を確定し、それを最終段階の販売者に還付する方式を取っている。

報道によると、この問題に対処するため、給付付き税額控除の導入が検討されているようだ。しかし、これは、いかにも奇妙な制度である。購入額に含まれている消費税額をいかに確定するのだろうか?

たとえば、食料品の場合、少額の購入が多数ある。そうした状況で、年間の食料品購入額をどのように確定するのか? スーパーのレシートの保存を求めるのだろうか? その場合にも、課税品と軽減税率品、そして、免税業者から購入したものと課税業者から購入したものとをどのように区別するのか? 課題申告をどのようにチェックするのか? 住宅の場合、額が大きいので正確な算定が必要だが、通常は価格に一括して含まれている土地代と建物代をどう区別するのか? 検討されているのは、こうした手続きを一切省略した給付金のようでもあるが、中古住宅をどう扱うのか? 疑問はつきない。そもそも、本来必要とされるインボイスを導入せず、なぜこのような仕組みに頼ろうとするのだろうか?

これまで日本の消費税がインボイスなしでやってこられたのは、税率が低かったからだ。10%を超える税率をインボイスなしで課税すれば、さまざまな問題が顕在化する。税率引き上げ前に絶対に必要なのは、インボイスの導入である。

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消費税率引上げ前にインボイスが必要

投稿日:2010/5/1 土曜日 作成者:

日本の財政が危機的状況にあり、これを是正する必要があるとの認識が次第に高まっている。消費税増税の是非は、参議院選挙の大きな争点となるだろう。

しかし、税率引上げの前に議論すべき重要な問題がある。それは、消費税の構造を合理化することだ。この前提にあるのは、「日本の消費税も、遠からずヨーロッパの付加価値税並みの高税率にならざるをえない」との認識である。高税率が不可避なのは、財政赤字が異常なレベルにふくれ上がっているからだ。

 

2010年度予算における国債発行額は約44兆円だが、このほかに10兆円を超える「その他収入」が計上されている。ところが、この大部分は「埋蔵金」であり、国の純資産を減らすという意味で国債と同じものだ。したがって、実質的な赤字は55兆円と考えるべきである。

仮にこのすべてを消費税増税で解消することとすれば、税率を27%強引き上げる必要がある。したがって、現在の5%と合わせて32%強になる(なお、これは現在の税率と税収からの単純計算であり、実際には消費支出が縮小するから、必要な税率引き上げ幅は大きくなる)。もう少し現実的に考えて、赤字の半減を目的にするとしても、必要な引き上げ幅は約14%であり、税率は約20%になる。ヨーロッパの付加価値税の税率は20%程度のところが多いので、これは現実にありうるものだ。

現在の日本の国税は、所得税が約15兆円、法人税と消費税がそれぞれ約10兆円という構造になっている(ただし法人税は、09年度補正予算では約5兆円。10年度予算では6兆円弱だ)。消費税の税率が20%なら税収は40兆円程度となり、所得税の3倍近い税収を期待される最重要の税目になるわけだ。ところが、現在の日本の消費税は不完全なものであり、高税率になれば、きわめて大きな問題を引き起こす。

インボイスがないと不都合な事態が生じる

最大の問題は、「インボイスが存在しない」ことだ。これについて説明しよう。

消費税のモデルとなったヨーロッパの付加価値税は、取引の各段階で売上高に課税する「多段階売上税」である。ところで、このままでは、「ある段階で課税され、後の段階で再び課税される」という「累積課税」が生じてしまう。そこで、「仕入れに含まれている消費税額を納税額から控除する」という「前段階税額控除」が必要となる。問題は、これをどのような仕組みで行なうかだ。

付加価値税では、このために「インボイス」を用いる。これは、取引の各段階で売り手から買い手に引き渡される書類だ。つまり、売上伝票のようなものである。ここに、販売額とともに、それに含まれる付加価値税額が記載されている。購入者は、売上額×税率から、インボイスに記載されている税額(仕入額×税率)を控除したものを納税額とする。

インボイスは、累積課税を解消するだけでなく、脱税を自動的に防ぐ機能も果たす。その理由は、次のとおりだ。付加価値税を納税しない事業者はインボイスを発行できないので、そこから購入した事業者は、仕入れに含まれる税額を控除できず、納税額が大きくなってしまう。したがって、そうした事業者から購入することを避ける。だから、納税しない事業者は取引から排除される。

こう書くと、インボイスは零細事業者に不利な制度であるような印象を与えるかもしれない。しかし、そうではなく、まったく逆である。インボイスは購入事業者にとっては金券のようなものだから、税額分だけ価格を引き上げるための道具になるのだ。したがって、インボイスがあるために、零細事業者であっても税額を次段階に転嫁できる。

ヨーロッパで導入された付加価値税は、インボイスの存在ゆえに「現代的な売上税」と評価され、多くの国で採用されることとなったのである。

ところが、日本の消費税制度には、インボイスがない。前段階税額控除は、仕入額×消費税率が前段階で納税され、その額が仕入額に上乗せされていると仮定して計算を行なっている。

前段階の事業者が免税事業者であったり、脱税していたりして消費税を納税していなくとも、控除を行なうことになるわけだ。これは、過大な控除がなされるという意味で不都合なのだが、それ以外にも問題がある。

第1に、合法的な免除要請が高まる。現在の日本では、年間売り上げ1000万円未満が免税とされているが、税率が高くなると、免税を求める政治的な要請が強くなるだろう。インボイスが存在しない制度では、免税事業者が取引で排除されることがないので、この要求は大変強くなるはずだ。

第2に、零細事業者が税を転嫁することが難しくなる。購入者は仕入額が消費税分だけ高くなることを拒否しても、なおかつ消費税分を税額控除できるからだ。こうして、取引における力関係は、税負担の公平を大きくゆがめるだろう。

インボイスなしでは生活必需財を非課税にできない

インボイス不在で生じる第3の問題は、生活必需財を非課税にできないことだ。最終段階での課税を行なわないこととしても、仕入れに含まれている税までは控除できないから、消費者はそれを負担することになる。

これが特に問題となるのは、住宅だ。住宅建設には、木材、鉄、セメントなど大量の資材が使用される。これらには、取引の過程で消費税が課税されているため、住宅建設事業者の仕入額は消費税分だけ多くなっている。住宅建設事業者はそれを住宅の購入者に転嫁せざるをえない。したがって、住宅価格はそのぶんだけ上昇する。これは、住宅を非課税にしても、回避できない問題である。

住宅を消費税負担から解放するには、住宅建設事業者が、仕入れに含まれている税額の還付を受ける必要がある。インボイスがある場合には、還付すべき額は正確に把握できる。しかし、インボイスなしでこうした還付を行なうのは、大変問題だ。仕入額が消費税分だけ値上がりしているかどうかはわからないからである。仮に住宅建設事業者が資材価格を値切っているのだとすれば、過大な還付を与えることになってしまう。

持ち家の場合には、将来の居住サービスに関わる税を購入時に一括して納税するので、負担額はかなり大きい。完全に非課税にしなくとも、軽減税率の適用は必要と思われる。そのためには還付制度が必要となり、そのためにはインボイスが必要となる。

生活必需財の負担軽減が不十分だと、低所得者の税負担が高まる。もともと消費税(あるいは付加価値税)は、「所得」を基準に考えると逆進的な税だ。したがって、生活必需財の非課税措置が望まれるのだが、それができないわけだ。

住宅のような耐久財については、世代間の負担不公平という問題も発生する。すでに住宅を購入している世代は、今後消費税率が高くなっても、消費税の負担なしに居住サービスを享受できるからである。したがって、ある時点において、消費税を負担する世代と負担しない世代が共存することになってしまうのだ。

日本の消費税は、インボイス不在の「欠陥税」である。それでもなんとかやってこられたのは、税率が低かったからだ。ヨーロッパ並みの税率になれば、税制もヨーロッパ並みにならなければならない。

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消費税-インボイス方式

消費税については胡散臭さを感じます。
国民の多くがなぜこうも消費税の引き上げに理解を示すのか、私にはわからない。3年後に税率を引き上げるという前に、もっと多く議論すべきことがある。制度の改善について何も議論せず、実施時期だけがとやかく言われることに腹立たしく思う。

消費税は、竹下内閣のとき1988年に導入され、1989年に実施されました。
その時の衆議院は、1986年の総選挙で当時の中曽根首相が「大型間接税とかいうものはやらんのです。この中曽根がウソを言う顔をしていますか。よく見てください」と言って、勝ったメンバーです。選挙後に中曽根首相は、公約を反故にして消費税導入に邁進し、中曽根首相の次の竹下内閣で導入されました。
消費税は、国民の審判を受けずに、選挙での公約を破って導入されたものとの思いがあります。

1997年に税率が3%から5%に引き上げられた時も、同様です。
1994年の自民・社民・さきがけによる村山内閣のときに、税率の引き上げが合意されました。1993年の総選挙では、誰も5%への引き上げを公約しませんでした。その後の1996年の総選挙でも、当選した議員の7割は消費税の増税を認めないと公約していました。

つまり、消費税の導入、引き上げは国民の合意のもとで実施されたものではありません。

 
1988年(昭和63年)竹下内閣時に、消費税法が成立、12月30日公布 。
1989年(平成元年)4月1日 消費税法施行 税率3% 。
1997年(平成9年)4月1日、既に村山内閣で内定していた地方消費税の導入と消費税等の税率引き上げ(4%→地方消費税を合わせて5%)を橋本内閣が実施。
2004年(平成16年)価格表示の「税込表示」が義務づけ。「総額表示方式」が実施された。
 

小泉内閣が消費税の「総額表示方式」を導入したことで、消費税率の引き上げが間近だと思いました。しかし小泉首相は自分の内閣では税率引き上げをしないと早々に宣言してしまった。
続く安部内閣、福田内閣も消費税問題をパスした。

麻生内閣はブレながらも12月24日の閣議で、税制抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」の中で、「消費税を含む税制抜本改革を2011年度より実施」とし、早ければ11年度からの消費税上げを可能にした。

これを高く評価する意見がある。「3年以内の景気回復に向けた集中的な取り組みにより経済状況を好転させる」ことが消費税上げの前提としながらも、実施時期を明記したことを高く評価する人がいる。選挙ではしないと言いつつ、やる人よりマシだが、今は実施時期より内容の議論を優先させるべきだと私は思う。

与謝野経済財政担当相は12月21日、テレビ番組に出演し、税制抜本改革の柱となる消費税率引き上げに関し、「(上げ幅が)5%まで段階的に実施していく」と述べ、2015年度までに消費税率(現行5%)を10%に引き上げる必要があるとの考えを示した。

しかしその後決定した税制改革の中期プログラムには、消費税率引き上げの開始時期を「11年度」と明記しているが、引き上げ幅は示していない。
今、仮に与謝野経済財政担当相が言うように消費税率を10%にするとしましょう。

食料品などすべてのものに10%の消費税がかかってきます。
そうなると、所得の少ない家庭ほど、負担する消費税の割合が高くなる。いわゆる課税の逆進性の問題が上がってきます。

今後、消費税を引き上げて行くうえで、考えなければならないことは、この消費税の逆進性です。
これに触れずして、消費税の実施時期が云々されていることに憤慨します。

ヨーロッパの消費税率は高い。しかし日常品に対して消費税をかけていない国があります。イギリスの消費税の標準税率は、17.5%と日本の3倍以上です。しかし、低所得者ほど重い負担を課せられるという消費税の特徴を緩和するために、生活必需品には消費税の軽減税率が課せられています。まず、食料品、居住用建物の建築など食住にかかわるものの税率は0%、そのほか、家庭用上下水道や交通費、書籍、新聞などもゼロ税率です。さらに、医療や社会福祉、教育、郵便などは非課税になっています。
こうした状況のもとで、付加価値税の標準税率が17.5%と高税率のもとでも、税と社会保険料収入全体に占める消費税の割合は、18.3%にすぎません。

消費税を作り出したフランスではどうか。
フランスの標準消費税は19.6%です。しかし、生活必需品や生鮮食品の消費税は5.5%になっています。

民主党は政権獲得後の税制改正指針となるアクションプログラムで、税率の引き上げは検討課題とし、実施する場合は引き上げ幅を明らかにして総選挙で国民の審判を受けると明言した。消費税率引き上げの時期や率は、選挙の重要な争点とし、国民に判断をゆだねる。そうしてほしい。
国民は真っ向から消費税率の引き上げに反対しまい。ただ一律のアップを提示されたら、おそらく多くの国民はノーと言うだろう。

今必要な議論は、実施時期などではなく、国民合意を得るための消費税の内容です。
ヨーロッパでは、食料品はゼロ税率や軽減税率などで対応しています。わが国も、逆進性の緩和策は必要でないのか。今後一律に税率をアップしても良いのか。そこを大いに議論する必要があります。


消費税は、食料や電気・ガスなど生計費に課税する税です。公平だが、所得の低い人にも等しくかかるため、低所得者の生活には重くのしかかる税です。この逆進性を解決するには、ヨーロッパと同じようにインボイス方式を導入して、生活必需品とそれ以外に税率を分けるしかありません。

インボイス方式は、課税事業者が物を売る際に、消費税額を記載した納品書を発行し、それがなければ仕入者は消費税の仕入れ税額控除ができないという制度です。売上げ側と仕入れ側の納税額は相反する為に相互チェックが働き、過大仕入れや過小売上げの計上による脱税行為が困難になり、そこがガラス貼りになります。
中小企業における事務処理の増大を理由に見送りされましたが、正確な所得を税務署に把握されたくないのが本当のところであり、大企業ともども反対しました。

消費税の逆進性を解決するには、消費税率をわけて徴収する必要があり、消費税の税率に段階を設けると、インボイス方式を取らざるを得ません。そうしなければ、個別の課税仕入の計算が正確にできないからです。

日本では1989年(平成元年)に消費税を導入しましたが、最も重要なインボイス制度を抜き取り、業者に「益税」をもたらす「免税点」「簡易課税」を組み入れた骨抜き税制となりました。
現在、売上が1000万円以下の者は免税業者になっていますが、インボイス方式では、インボイスを発行できない免税業者からは仕入れがされなくなります。
結果、中小企業も課税業者にならざるを得ませんが、これができない業者は即刻市場から退場していただくだけです。

今の消費税の制度(帳簿方式)は、消費者から受取った消費税をごまかすことは出来ませんが、他の事業者から賦課されてきた消費税をごまかすことが出来ます。
課税業者、非課税業者、免税業者の混在がよくありません。帳簿方式では、非課税業者、免税業者からの仕入も消費税が課されたとして処理されても実務上は分かりません。仕入に関わる消費税がより正確に、かつごまかしが出来ないようにするにはインボイス方式が必要です。
この方式に拠れば、消費者が支払った消費税を事業者が不正に懐に入れることが防げます。益税の発生を防げます。消費税の構造的欠陥を正さず、税率のアップが行われれば、消費税の正当性がますます失われていきます。

消費税の引き上げの前提には、消費税の税率に段階適用の是非、その前提となるインボイス方式の導入について議論しなければならない。またこれが益税問題の解決にもなります。

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消費税の損税 医業などで

消費税アップなら医療が崩壊する 「損税」になる制度の不公平訴え

 

全国の病院が「消費税」の負担の問題で苦しんでいる。医療機関の「損税」問題だ。複雑な制度の下で、年間の損害額は1病院平均で3000万円、私立医大では3億6000万円にものぼっているという調査がある。

   借金財政さらに今回の大震災に必要な膨大な復興資金を考えると、消費税アップが現実味を帯びてくるなか、2011年3月中旬、兵庫県尼崎市で「医療と消費税~不公平な消費税で医療機関が崩壊する」と題した初めての市民公開セミナーが開かれた。医療関係者は、現行のしくみのままで消費税率が上がると、医療崩壊を招きかねないと、悲痛な声を上げている。

国を相手に損害賠償求める

   主催したのは兵庫県民間病院協会(吉田耕造会長)。協会に加盟している4医療法人が代表して10年9月、「消費税は不公平だ」として国に対し、各病院1000万円、計4000万円の損害賠償を求める訴訟を提起している。会長の吉田病院、副会長の尼崎中央病院の地元であることから尼崎市が会場になった。

   消費税は流通の各段階で取り引きに関係した業者が預かり、それぞれの「預かり金」を国に納税、最終的には消費者が負担する仕組みになっている。ところが、保険医療費、介護料などは公共料金や学校授業料などと同様、非課税になっている。非課税だと消費者である国民が助かる、ということで日本医師会も設計・実施の時点で了承したのだが、実際に運用してみて病院が大きく損をする「損税」であることがわかった。

   病院が医療機器や医薬品をメーカー、商社から買ったり、設置したりする時に消費税がかかる。ところが医療費の大部分は非課税なので、その分を消費者(患者)から取れず、大部分が病院の負担になる、というわけだ。

厚労省「診療報酬で配分した」

   独自に価格改定可能な公共料金や授業料などと違い、保険医療費や介護保険の介護料などは公定価格になっている。厚生労働省は「その分(損税分)は診療報酬で配分した」との建前だが、病院団体などの調査によると年間の損害額は決して小さくない。

   セミナーでは、私も4人の基調講演者の1人だった。私と今村聡・日本医師会常任理事は消費税の現状を解説し、海外の消費者から取れないこと、似た条件の輸出企業には国が2兆円もの払い戻しをしていること、などを挙げて不公平を指摘した。梅村聡・参議院議員は「診療報酬で配分したということなら(それは)非課税ではなく、国の説明は矛盾している」、田中康夫・衆議院議員は「消費税は業者によって損税になったり、益税になったりする。上場企業の7割は法人税ゼロ。消費税に限らず日本の税制度そのものが不公正だ」と訴えた。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

 

負担増の前に消費税「損税」問題の議論は不可避

 「控除対象外消費税」──野田佳彦政権が推し進める社会保障と税の一体改革における医療分野で最大の課題である。まずは消費税の仕組みをごく簡単に解説しておく。

診療報酬「非課税」で問題抱える

 消費税とは国内における消費に課税される税である。税を負担するのは商品やサービスを買った消費者。納付するのはそれらを売った事業者だ。消費税は事業者の商品やサービスの売り上げに課される。消費税相当額は商品・サービスの価格に上乗せされる。こうして最終的に消費者に負担が転嫁されることを予定する。これが消費税の大まかな仕組みだ。
 現状では消費税の課税対象取引(国内における「消費」取引)の課税上の区分は課税取引と非課税取引に分けられる。このうち課税取引は5%課税取引とゼロ税率課税取引にさらに分かれる。
 少々面倒だが、非課税取引とゼロ税率課税取引について捕捉しておきたい。「免税」と異なり、非課税取引では仕入れにかかわる消費税は控除されない。非課税の対象は消費になじまないものと社会的配慮に基づくものの二つだ。
 一方、ゼロ税率課税取引は別名「輸出取引」とも呼ばれる。輸出相手国との消費税の二重課税を避けるため、免税となっている。
 診療報酬は消費税法上、保険診療報酬と自由診療報酬とで取り扱いが異なる。前者は非課税売り上げ、後者は課税売り上げだ。一方、支出項目では人件費や公租公課は課税されないものの、その他の支出のほとんどが課税(課税仕入れ)されている。消費税納税額は課税売り上げにかかる消費税から、課税仕入れにかかる消費税のうち課税売り上げに対応する額を控除して算出する。
 現行制度では保険診療報酬は非課税。その結果、経営上、見逃せない問題が続いている。
 診療報酬全体に占める保険診療報酬の割合の高い医療機関ほど、課税仕入れにかかる消費税のうち課税売り上げに対応する額が少なくなる。つまり、医療機関の消費税負担が重くなる。課税仕入れにかかる消費税のうち非課税売上に対応する額、控除不能な消費税が多くなるためだ。
 一般事業者であれば、控除不能な消費税を売上価格に転嫁できるが、保険診療報酬では不可能。そのため、医療機関は常に損税の問題を抱えてきた。これが控除対象外消費税問題だ。
 年間の課税売り上げが1000万円以下なら、消費税の課税事業者とならない。従って消費税の納税義務者となることもない。一見、消費税の納税義務者とならない医療機関は損税の問題と無関係とも思える。控除不能な消費税を自ら負担しているのは、保険診療を行う全医療機関だ。
 課税売上高が5000万円以下の場合、簡易課税制度を選択することができる。この制度は消費税納税額を算出する上で、課税売り上げにかかる消費税に一定の率(医業は50%)を乗じた額を、課税仕入れにかかる消費税のうち課税売り上げに対応する額とみなして計算する課税方式。自由診療報酬にかかる消費税額からその50%を控除した額が納付税額となる。支出した消費税のうち保険診療報酬に対応する額は控除されない。従って、仮に簡易課税制度を選択したとしても、控除外消費税を解消することにはつながらない。
 解消の方策には二つがある。
 一つ目は「軽減税率」。一般の税率に比して低い税率を適用する課税方式だ。
 保険診療報酬が軽減税率の適用になると、すべての診療報酬が課税売り上げとして取り扱われる。診療報酬にかかわり支出した消費税の額の全額が控除可能となり、控除外消費税は解消する。
 だが、今度は軽減税率に見合う診療報酬の改定が適正になされるかという問題が生じてくる。適正になされれば、医療機関の損税負担は解消される。だが、患者の負担は増えるから、国民的な合意を得るのは容易でない。
 もう一つは「ゼロ税率」。税率ゼロ%で課税すること。免税と同意だ。現状、ゼロ税率は輸出取引以外に適用されていない。だが、海外ではスウェーデンのように医療機関による処方について「ゼロ税率」を採用している国もある。
 保険診療報酬がゼロ税率の適用になれば、保険診療報酬には消費税がかからない。消費税納税額の計算上、支出した消費税は全額控除される。多くの医療機関で消費税が還付となることが想定される。この方法を取れば、患者負担を増やすことなく損税問題を解消できる。

初当選以来、解決に取り組む梅村氏

 

 当時、毎週当直勤務をしていた兵庫県内の民間病院にあいさつに出向いた。そこで事務長に掛けられた言葉を梅村氏は今も記憶している。
 「梅村さん、国会議員になられたら、控除対象外消費税問題を解決してほしい。診療報酬や税制も大事。だが、医療機関にとっては金額的にこの問題が一番大きいんです」
 09年、国会で与謝野馨財務相や舛添要一厚労相に質問したこともある(肩書きはいずれも当時)。
 「そもそも日本には控除対象外消費税問題は存在しない。診療報酬で手当てをしているからだ。1989年、消費税導入時に日本医師会は『非課税で構わない。診療報酬で手当てしてくれれば十分』と言っている。医療界の要望通りのことをしている。文句を言われるのは筋違い」
 梅村氏はいくつかの解決方法を考えた。最終的には政治決着が必要。政治決着には二つの要素があり、それらを並行して進める必要がある。一つは官僚と同じ目線の理屈であり、もう一つは世論を動かせる大きな力である。
 前者のために、梅村氏は10年暮れから財務政務三役や党政策担当幹部議員の間を回ってきた。このとき、梅村氏が用意した資料には89年と97年の診療報酬改定における「補てん」の顛末が記されていた。89年には0.76%、97年には0.77%が上乗せされている。永田町や霞が関ではこれで決着済みとされたが、医療界は「2.8%不足している。不十分だ」と反発している。
 長引く論争に対し、梅村氏は距離を置いた。この争いの中に埋没しては、控除対象外消費税問題解決の機を逸してしまいかねない。梅村氏は一計を案じ、調査に掛かった。

 民主党・梅村聡参議院議員は5年前の初当選以来、この問題に取り組んできた。きっかけは参院選出馬を決意した07年春にさかのぼる。

2012年7月 9日 09:30 | 医療・医療政策・政治・病院・社会

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