税金の知識と学習② ~20のポイント

①★国外財産調書制度と財産及び債務の明細書★

■国外財産調書制度 ■

国外財産調書制度とは、平成25年12月31日時点の国外財産が合計で5,000万円を超える場合に、平成26年3月15日までに、その財産の種類、数量及び価額、所在等を記載した調書を所轄の税務署長に提出しなければならない制度です。

① 国外財産調書を提出しなければならない人
 国外財産調書を提出しなければならない人は日本の居住者です。ただし、居住者のうち非永住者は提出する必要はありません。
居住者・非永住者・非居住者の区分は次の通りです。

区 分 定  義
居住者
(国内に住所がある、又は現在まで引き
続き1年以上居所を有する個人)
非永住者 日本国籍がなく、かつ、過去10年以内に国内に住所
または居所を有していた期間が5年以下である個人
永住者 非永住者以外の居住者
非居住者 国内に住所がなく、かつ、現在まで引き続き1年以上居所を有し
ない個人


また、国外財産調書の提出については、所得税の確定申告書を提出するかどうかは関係ありません。たとえば、所得がない未成年者であっても、相続や贈与で5,000万円を超える国外財産を持っている場合は、この調書を提出しなければなりません。この点は、下記の「財産及び債務の明細書」と異なる点です。

② 対象となる財産
対象となる財産は、国外にある財産のすべてです。たとえば、国外にある不動産や、金などの貴金属、国外にある金融機関の営業所に設けられた口座で管理されている国内有価証券(株式、公社債等)や、国外有価証券をいいます。
なお、国外債務は一切考慮しません。たとえば、国外のプラス財産が1億円、国外の債務が1億円のとき、国外純財産が0円となるからといって提出義務がないとは考えません。国外のプラス財産のみを判定基準にするため、「1億円 > 5,000万円」となり提出義務が生じます。

③ 国外財産の価額
財産の価額はその年の12月31日における「時価」又は時価に準ずるものとして「見積価額」によります。また、邦貨換算は12月31日における「外国為替の売買相場(TTBレート)」によります。

■財産及び債務の明細書との関係 ■
その年の総所得金額等の合計額が2,000万円を超える場合に、その年の12月31日の現在の財産及び債務の種類や金額を記載した「財産及び債務の明細書」を確定申告書に添付して提出しなければなりません。
その年の総所得金額等の合計額が2,000万円を超える人で、国外財産が5,000万円を超えている場合は、「財産及び債務の明細書」も、国外財産調書も提出しなければなりません。その場合、国外財産調書に記載した国外財産については財産及び債務の明細書に記載する必要はありません。ただし、逆に「財産及び債務の明細書」に国外財産を記載したからといって、国外財産調書を提出しなくてよいということにはなりません。

 

②★日本版ISA(NISA)★

■NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)とは ■

少額投資非課税制度(NISA)とは、非課税口座内の少額上場株式等の配当所得や譲渡所得等を非課税とする制度です。平成25年末で上場株式等の軽減税率の特例が廃止されることに伴い創設されます。
NISAのおもな要件等は次の通りです。

口座開設可能期間 平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間
非課税対象 非課税口座内の上場株式や株式投資信託の配当所得や、譲渡所得は非課税
となります。(注1)
口座開設者 口座を開設する年の1月1日時点で満20歳以上の居住者
非課税管理勘定設定数 各年分ごとに1非課税管理勘定のみ設定することができます(勘定設定期間ご
とに1金融機関に限ります。ただし、勘定設定期間が異なる場合は、同一の
金融機関である必要はありません)。(注2)
非課税投資枠 1非課税管理勘定における投資枠は毎年100万円を上限とします(投資を行
わなかった非課税投資枠を翌年以降に繰り越すことはできません)。
保有期間 預け入れた年を含めて5年間です。途中で売却することは自由ですが、売却部
分の枠は再利用できません。
非課税投資総額 最大500万円(100万円×5年間分)
5年経過後 非課税口座で保有したまま、非課税期間が終了した場合は①100万円を超え
ない範囲で、同一の非課税口座内の新たな非課税管理勘定へ移管して非課
税保有を続けるか、②特定口座や一般口座に移管することができます。(注3)

(注1)NISAの非課税口座で取得した上場株式等の譲渡損失はないものとみなされます。したがって非課税口座内の上場株式等の譲渡損と、特定口座や一般口座で保有する上場株式等の配当等や上場会社等の譲渡益との通算及び繰越控除はできません。

(注2)勘定設定期間と各勘定設定期間に対応する基準日(住民票の基準日)は次の通りです。

勘定設定期間 基準日
平成26年1月1日から平成29年12月31日まで 平成25年1月1日
平成30年1月1日から平成33年12月31日まで 平成29年1月1日
平成34年1月1日から平成35年12月31日まで 平成33年1月1日

勘定設定期間中は1金融機関とだけ非課税管理勘定を設定できます。

(注3)特定口座や一般口座へ移管された上場株式等については、「取得日」は非課税期間の終了のときで、「取得価額」は非課税期間終了のときの終値です。

 

③★事業所得とその他の所得の区分★

■事業所得の課税方法 ■

事業所得の金額は

総収入金額-必要経費

で求められ、総合課税の対象となります。

■事業所得の総収入金額 ■
事業所得の計算上、総収入金額に算入されるのは、事業から生じた売上収入金額はもちろんですが、次に掲げる事業に付随する行為から生じた収入も算入します。
・商品を自家用に消費したり、贈与した場合のその商品の価額
・商品などの棚卸資産について損失を受けたことにより、支払いを受ける保険金や損害賠償金等
・空箱や作業くずなどの売却代金
・仕入割引やリベート収入
・事業主が使用人に賃貸している寮・社宅・寄宿舎などの使用料
・少額減価償却資産や一括償却資産の売却収入(原則として固定資産の譲渡は譲渡所得)
・事業遂行上取引先や従業員に貸し付けた貸付金の利子(事業用の預貯金口座の利子は利子所得)
・店舗内の広告掲示収入(建物の屋上・壁面の広告掲示収入は不動産所得)

■不動産所得と事業所得 ■
・駐車場の賃貸収入・・・青空駐車場のような月極の駐車場収入については不動産所得ですが、自己の責任において他人の物を保管する場合(立体駐車場や時間貸し駐車場等)の賃貸収入については事業的規模の場合は事業所得、それ以外の場合は雑所得となります。
・アパート・下宿等の賃貸収入・・・食事を供さない場合の家賃収入は不動産所得ですが、下宿等のように食事を提供する場合の収入は事業的規模の場合は事業所得、それ以外の場合は雑所得となります。

■一時所得と事業所得 ■
事業や不動産貸付けを行う上で、建物や、設備等に保険をかけることがあります。掛け捨て部分の保険料は事業所得や不動産所得の必要経費となります。
しかし、これらの損害保険等の満期返戻金の給付を受けた場合は、これらの保険金は一時所得の課税の対象となります。一時所得の計算上、収入を得るために必要な支出として保険金収入から差し引くことができるのは、支払保険料のうち、必要経費に算入していなかった部分(保険料積立金)です。掛け捨て部分は毎年の事業所得の計算上必要経費として計上していたからです。

■譲渡所得と事業所得 ■
業務に使用する建物や、車両・備品等については事業所得や不動産所得の計算上、減価償却費を必要経費に算入しています。
しかし、事業用の資産を譲渡した場合には、譲渡所得として課税の対象になります。譲渡所得の計算上、取得費として譲渡収入金額から差し引くのは、譲渡直前の未償却残高です。

■雑所得と事業所得 ■
原稿・作曲又は講演料等に係る所得については事業的規模である場合は事業所得、それ以外の場合は雑所得の対象となります。

 

④★ 給与所得者の特定支出控除★

■給与所得者の特定支出控除 ■

給与所得者が特定支出をした場合、その年の特定支出の額の合計額が、下記の表の金額を超えるときは、確定申告によりその超える部分の金額を給与所得控除後の金額から差引くことができます。この控除額の計算方法は、平成25年分以後の所得税及び平成26年度分以後の個人住民税について適用されます。

給与等の収入金額 特定支出の額の合計額が下記の金額を超えるとき、その超える部分を
給与所得控除額を控除した後の金額から差引くことができる
1,500万円以下 給与所得控除額×1/2
1,500万円超 125万円


■特定支出とは ■
特定支出とは、給与所得者が支出する次に掲げる金額をいいます。なお、給与の支払者から補てんされる部分があり、かつ、その補てんされる部分に所得税が課税されていないときは、その補てんされる部分は特定支出から除かれます。また、特定支出はいずれも給与の支払者が証明したものに限られます。
1.一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出(通勤費)
2.転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出(転勤費)
3.職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出(研修費)
4.職務に直接必要な資格を取得するための支出(資格取得費、職務の遂行に直接必要な弁護士、公認会計士、税理士、弁理士などの資格取得費を含みます)
5.単身赴任などの場合で、その者の勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出(帰宅旅費)
6.次に掲げる支出(その支出の額の合計額が65万円を超える場合には、65万円までの支出に限ります。)で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者より証明されたもの(勤務必要経費)
(ア)書籍、定期刊行物その他の図書で、職務に関連するものを購入するための費用(図書費)
(イ)制服、事務服、作業服その他の勤務場所において着用することが、必要とされる衣服を購入するための費用(衣服費)
(ウ)交際費、接待費その他の費用で、給与等の支払者の得意先、仕入れ先その他職務上関係のある者に対する接待、供応、贈答その他これらに類する行為のための支出(交際費等)

■特例の適用を受けるための手続き ■
この特定支出控除を受けるためには確定申告をする必要があります。
確定申告の際の添付資料は次の通りです。
・特定支出に関する明細書
・給与の支払者の証明書
・搭乗・乗車・乗船に関する証明書や支出した金額を証する書類など
・給与所得の源泉徴収票

なお、所得税の確定申告の提出をe-Taxを利用して行う場合は上記の書類の添付は省略することができます。ただし、原則として法定申告期限から5年間保存しておかなければなりません。

 

⑤★一時所得と扶養親族の判定★

■一時所得の課税方法 ■

一時所得の金額は
総収入金額-その収入を得るために支出した金額-特別控除額50万円
で求めます。一時所得は総合課税の対象となりますが、総所得金額に算入される金額は上記の計算式で計算された金額を2分の1した額となります。

■一時払養老保険(金融類似商品)■
次のような内容の一時払い保険は金融類似商品として、源泉分離課税(所得税15.315%、住民税5%)の適用対象となり、源泉徴収されることで課税関係は終了します。(申告不要ですし、また、申告をして源泉徴収された金額の還付を受けようとしても申告することができません。)

保険期間・・・5年以下(5年を超える場合でも5年以下で解約した場合も含みます)
支払方法・・・一時払いまたは次のいずれかに該当するもの
① 契約日から1年以内に保険料総額の50%以上を払い込むもの
② 契約日から2年以内に保険料総額の75%以上を払い込むもの
保障倍率・・・災害死亡保険金額等が満期保険金額の5倍未満、かつ、普通死亡保険金が満期保険金額の1倍以下


■扶養親族の判定 ■
扶養控除の対象となる扶養親族の要件は次の通りです。
・12月31日において所得者と生計を一にしていること
・1月1日から12月31日までの合計所得金額が38万円以下であること
・12月31日の年齢が16歳以上であること
上記の通り、判定はその年12月31日の現況によりおこないます。ただし、所得者本人や扶養親族等が年の中途で死亡した場合等は死亡の時の現況により判定します。

■合計所得金額とは ■
各種所得の区分をした後、収入金額から経費を差し引いた金額を所得金額といいます。これらの所得の金額を合計したものを合計所得金額といいます。合計する際、損益通算できるものがある場合は損益通算後の金額が合計所得金額となります。ただし、純損失や雑損失、居住用財産の譲渡損失の繰越控除等を差し引く前の金額で、さらに居住用財産の譲渡所得の特別控除(3,000万円控除制度)等の分離課税の特別控除を差し引く前の金額を合計所得金額といいます。
一方、一時所得や総合課税の対象となる長期譲渡所得は、50万円の特別控除後に総所得金額等に算入する際に2分の1します。この金額が合計所得金額を計算する際の金額です。

■扶養親族の判定の際の合計所得金額に入れないもの ■
次のものについては扶養親族の判定の際に合計所得金額に算入する必要はありません。
① 国内の金融機関等から受ける利子所得
② 金融類似商品・・・定期積金の給付補てん金・抵当証券の利息・金投資(貯蓄)口座の差金・外貨建定期預金の為替差益(為替予約をしているもの)・懸賞金付き預金の懸賞金
③ 上場株式等の配当で、申告不要を選択したもの(大口株主を除く)
④ 特定口座の源泉徴収選択口座にある上場株式等の譲渡益で確定申告しなかったもの

 

⑥★保険の課税関係★

■保険金の課税関係 ■

保険金の課税関係は一見複雑に見えますが、次の手順に従えば判断しやすくなります。
まず、保険料負担者と保険金受取人に着目します。
① 保険料負担者と受取人が同じ場合は、保険事由を問わず所得税・住民税の対象となります。なお、一時金として受け取る場合は一時所得となりますし、年金保険の場合は、雑所得となります。
② 保険料負担者と受取人が異なる場合で、給付事由が保険料負担者以外の死亡のときや満期保険金のときは贈与税の課税の対象となります。
③ 保険料負担者と受取人が異なる場合で、給付事由が保険料負担者の死亡のときは相続税の課税の対象となります。

  保険料負担者 保険金受取人 被保険者 課税関係 保険金給付事由
A A 誰でも良い 所得税・住民税 解約・満期・死亡
B A B以外 贈与税 満期・死亡
C(死亡) A C(死亡) 相続税 Cの死亡


■保険の契約者の変更があった場合 ■
税法上、保険については、実際に保険金を受け取った人に課税します。保険事由が発生するまでに契約者を変更しても、最終的に保険金を受け取る人が誰になるかはわからないため、課税することができません。なぜならば、保険事由が発生するまでは、保険金の受取人や保険料を負担する人は、いつでも変更することができるからです。
ですから、契約者の変更があった場合において、その変更に対して、贈与税が課せられることはありません。税務上は保険契約者が誰であるかよりも、「保険料負担者が誰であったか」と「保険金の受取人は誰であるか」で、保険の課税関係が決まります。

■毎年の生命保険料控除と保険金受取時の課税関係 ■
妻が契約者となっている保険契約で、その保険料が夫の口座から引き落とされている場合は実態として夫が保険料負担者となっています。ですから、毎年の所得税の計算上、夫の所得控除の対象として生命保険料控除の適用を受けられます。
ただし、この場合で注意しなければならないのは保険金を受け取ったときの課税関係です。
 夫の口座から引き落とされているため、夫の生命保険料控除の対象としていた場合は、次の①の通りです。ところが、同じ保険契約でも、例えば妻が夫から毎年保険料の贈与を受けるということを贈与契約書で明確にしていたとします。すると、妻が保険料負担者となりますので、②の課税関係となります。

  契約者 保険料
負担者
保険金受取人 被保険者 課税関係
満期時=妻
妻の死亡時=夫
満期時=妻の贈与税
妻の死亡時=夫の所得税・住民税
満期時=妻
妻の死亡時=夫
満期時=妻の所得税・住民税
妻の死亡時=相続税(夫が相続人)

 

⑦★特定口座★

■特定口座とは ■

証券口座を開設する場合、①特定口座と②一般口座の2種類があり、1つの証券会社等ごとに1口座に限り開設できます。
特定口座の特徴は、証券会社等がその特定口座内の上場株式等の譲渡所得等を計算し、「年間取引報告書」を作成してくれることです。納税者はこの「年間取引報告書」を確定申告書に添付すれば、「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」の作成をする必要がありません。
また、特定口座で年の最初の売買の前に源泉徴収選択口座を選択した場合は、証券会社が1年間の譲渡益について源泉徴収して課税関係を完結させるため、確定申告をする必要がありません。さらに特定口座に配当金を受け入れる手続きをすることで、譲渡損と配当所得の通算をして利益に対して源泉徴収し課税を完結させます。
ただし、下記については確定申告をしなければ適用を受けられません。
・他の証券口座の譲渡損益との通算
・非上場株式等の譲渡損益との通算
・同じ特定口座に受け入れることとしていない上場株式等の配当所得との通算
・上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除



■上場株式等の譲渡所得及び配当所得の源泉徴収税率 ■

  ~平成25年12月31日 平成26年1月1日~
税率 10.147%
(所得税7.147%+住民税3%)
20.315%
(所得税15.315%+住民税5%)


■簡易申告口座・一般口座の有利な点 ■
簡易申告口座や一般口座の所得は申告分離課税が原則です。しかし、給与収入が年間2,000万円以下である人は、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が、20万円以下の場合は確定申告をする必要がありません。また、公的年金等の収入金額が400万円以下である人が、その年金以外の他の所得の金額が20万円以下の場合も確定申告をする必要がありません。簡易申告口座や一般口座での譲渡所得が、ほかの所得を含めて20万円以下であればこれらの特例が適用できます。

 

⑧★平成25年以後の退職所得 ★

■退職所得の課税方法の原則 ■

退職所得は、長期間にわたる勤務の対価(給与)が一時期にまとめて後払いされるものという考え方や、退職後の生活保障的な所得であること等が考慮されて税負担が軽減されています。
次の算式のとおり退職所得控除額を控除した残額の2分の1を所得金額とし、他の所得とは分離して課税の対象とされます。

退職所得 =(退職金収入-退職所得控除額)×1/2


退職所得控除額は次の表のとおり勤続年数に応じて計算します。

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数(最低80万円)
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

中小企業退職金共済や、小規模企業共済の一時金(退職金)を受け取る場合の勤続年数は、「退職金額の計算の基礎となった期間(=掛金が納付された期間)」です。
障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の表で計算した金額に100万円を加えた金額となります。

■役員退職金の課税方法の改正点 ■
平成25年1月1日以後に支払われるべき退職手当等は、役員等としての勤続年数が5年以下の者の退職所得(特定役員退職手当)について、2分の1とする措置が廃止されました。

(注)「役員等」とは、次に掲げる者をいいます。
・法人税法に規定する役員(みなし役員を含む)
・国会議員及び地方議会議員
・国家公務員及び地方公務員


なお、小規模企業共済契約や確定拠出年金の一時金(退職金)には、上記の特定役員退職手当としての取扱いはありません。

■退職所得に係る個人住民税の10%税額控除の廃止 ■
平成25年1月1日以後に支払われる退職手当等については、退職所得に係る個人住民税の10%税額控除が廃止されました。
(注)これは役員に対する退職所得だけでなくすべての退職所得に対する改正です。

○平成24年末までの退職所得にかかる住民税額は次の算式で計算されています。
(退職金収入-退職所得控除額)×1/2×10%(住民税税率)=A
A-A×10%(退職所得にかかる税額控除分)=住民税額

○平成25年1月1日以後に支払われる退職所得にかかる住民税額は次の算式で計算されます。
(退職金収入-退職所得控除額)×1/2×10%(住民税税率)=住民税額

⑨★被相続人の医療費★

■医療費控除の概要 ■

医療費控除は、自己または自己と生計を一にする親族の医療費を支払った場合に、その支払った者の所得から控除する所得控除の1つです。
この場合、親族には所得要件がありませんので、所得の多い親や子のために支払ったとしても控除の対象となります。
「生計を一にする親族」に該当するか否かは医療行為を受けた時又は、医療費を支払った時の現況で判断します。
医療費控除は現金主義ですので、本年の末日において未払いのものは、本年の医療費控除の対象とならず、実際に支払った年の控除の対象となります。

■被相続人の医療費の取扱い ■
① 相続税との関係
相続開始時に未払いの医療費は相続税の債務控除の対象となります。

② 所得税との関係
イ)被相続人の生前に支払われた医療費
被相続人の生前に支払われた医療費は、「だれが支払っていたか」と「生計一かどうか」により異なります。以下、例として被相続人が父、子が相続人の場合で説明します。
被相続人(父)が支払っていた場合・・・父の準確定申告で医療費控除の対象となります。
子が支払っていた場合・・・父と子が生計一親族であれば、子の確定申告で医療費控除の対象とすることができますが、生計別であれば、残念ながら子の医療費控除の対象となりません。

ロ)被相続人(父)の亡くなった後に支払われた医療費
亡くなった後に支払われた医療費を父が支払うことはあり得ません。医療費控除は現金主義ですので死亡後の医療費については、父の準確定申告で医療費控除の対象とすることができません。
子が支払った医療費・・・父と子が生計一親族であれば、子の確定申告で医療費控除の対象とすることができますが、生計別であれば、残念ながら子の医療費控除の対象となりません。

⑩★青色申告者の損益通算・繰越控除★

■損益通算とは ■

損益通算とは、不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得の赤字を、他の所得の黒字から差引き、結果として税金の負担を緩和する規定です。

■損益通算・繰越控除と青色申告・白色申告 ■
損益通算は、赤字が生じた年の申告書が青色申告か白色申告かを問わず適用されます。
ただし、損益通算をしてもなお、引ききれなかった赤字について翌年以後に繰り越す場合は、赤字が生じた年が青色申告か白色申告かで次のように異なります。
① 赤字が生じた年が青色申告であった場合 ⇒ 翌年以後3年間の繰越控除が可能です。
② 赤字が生じた年が白色申告であった場合 ⇒ 変動所得の金額の計算上生じた赤字や、被災事業用資産の赤字の金額のみ翌年以後3年間の繰越控除をすることができます。
なお、赤字が生じた年の翌年以降の繰越控除期間である3年間は、青色申告であるか白色申告であるかを問いませんが、連続して確定申告書を提出しなければなりません。

■損益通算の順序 ■


*所得税においては山林所得で引ききれない赤字は退職所得から控除できますが、住民税は現年分離課税ですので、退職所得の損益通算はありません。

■青色申告承認申請書の効力 ■
青色申告承認申請書を提出し、承認を受けることで、青色申告者の特典を受けられます。
① すでに不動産所得、事業所得、山林所得のいずれかの業務を行っていた者が、青色申告による確定申告をするためには、その適用を受けたい年の3月15日までに所轄税務署長に提出しなければなりません。
② 新規開業の場合は、業務を開始した日から2月以内(1月1日から15日までの新規開業の場合は3月15日まで)に提出する必要があります。これらの期限を過ぎてしまいますと、青色申告の特典はその翌年分からしか適用できません。

 

⑪★住宅取得資金贈与を受けた年の住宅ローン控除★

■直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税 ■

直系尊属からマイホームの取得等資金の贈与を受けた場合に、贈与税が非課税となる特例があります。その適用要件の主なものは以下のとおりです。
① 贈与者は・・・父母や祖父母などの直系尊属です。
② 受贈者は・・・贈与を受けた時に贈与者の子や孫などの直系卑属で、贈与の年の1月1日において20歳以上の居住者等です。
③ 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その住宅取得等資金を自己の居住用の一定の家屋(その敷地の取得も含む)の新築・取得・増改築等にあてて、原則として同日までに居住開始しなければなりません。
④ 受贈者である子・孫等は、贈与をうけた年の合計所得金額が、2,000万円以下である場合に限られます。
⑤ 非課税限度額は次のとおりです。

住宅取得等資金の
贈与を受けた年
省エネルギー性・耐震性を
備えた良質な住宅用家屋
左記以外の
住宅用家屋
床面積の制限
平成25年 1,200万円 700万円 50~240㎡
平成26年 1,000万円 500万円
東日本大震災の被災者 1,500万円 1,000万円 50㎡~


■住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)■
住宅ローン控除とは、居住者が住宅ローンを利用して居住用家屋やその敷地の新築、取得または増改築等をした場合で、一定の要件を満たすときに受けられる制度です。居住を開始した年以後の各年分の所得税額から、住宅ローンの年末残高に一定の控除率を乗じた金額を控除することができます。平成29年まで下記の表にある税額控除の特例を受けられます。
また、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の住宅ローン控除においては、一般の住宅ローン控除より、年末残高の限度額等で優遇されています。

居住年 控除期間 控除率 住宅借入金等の年末残高の限度額
右記以外の住宅

認定長期優良住宅
認定低炭素住宅

平成25年1月~平成26年3月 10年 1% 2,000万円 3,000万円
平成26年4月~平成29年12月 10年 1% 4,000万円(注) 5,000万円(注)

(注)住宅の対価に含まれる消費税が8%又は10%の場合の限度額です。それ以外の場合の借入限度額は一般住宅については2,000万円、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅は3,000万円です。

■住宅ローン控除と住宅取得等資金贈与の併用 ■
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けて、なお不足する部分について住宅ローンを利用した場合、住宅ローン控除の適用を受けることができます。ただし、これらの方法で調達した資金の合計額が、居住用財産の価額を超える場合はまず、居住用財産の取得は贈与を受けた資金を充て、その不足部分を住宅ローンで調達したと考えます。
たとえば、居住用財産の価額が2,500万円とします。そして、親等からの住宅取得等資金の贈与を受けた金額は700万円、銀行で2,000万円の住宅ローンを組んだとします。この場合、まず、贈与を受けた700万円をマイホームの取得に充てられ、マイホームの購入価額と住宅取得等資金の贈与額の差額までが住宅ローン控除の上限額となります。つまり、2,500万円-700万円=1,800万円が住宅ローン控除の対象となるのです。

 

⑫★夫婦共有の居住用財産の譲渡★

■居住用財産の3,000万円特別控除 ■

自宅を売却した場合は所有期間の長短にかかわらず、譲渡所得から3,000万円を控除することができます。自分が住んでいる家屋か、家屋とともにその敷地を売った場合に適用があります。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売れば適用があります。

■共有の居住用財産を売った場合 ■
① 家屋が共有の場合
家屋が共有である場合、家屋の所有者(一部の持分であっても)それぞれ最高3,000万円を控除できます。

② 家屋と敷地の所有者が異なる場合
家屋は単独所有で、敷地だけを共有としている場合や、家屋と敷地の所有者が異なる場合は、家屋の所有者以外の者は原則としてこの特例を受けることはできません。居住用財産の特例はあくまでも家屋が主役の特例だからです。
しかし、家屋の所有者と敷地の所有者が異なるときでも、次の要件のすべてに当てはまるときは、敷地の所有者もこの特例を受けることができます。
・敷地を家屋と同時に売ること。
・家屋の所有者と敷地の所有者とが親族関係にあり、生計を一にしていること。
・その敷地の所有者は、その家屋の所有者と一緒にその家屋に住んでいること。
この場合の特別控除額は、家屋の所有者と敷地の所有者と合わせて3,000万円までです。

特別控除額を差し引く順序は、まず家屋の所有者、続いて敷地の所有者です。
敷地のみの所有者が受けることができる特別控除額は、家屋の所有者の譲渡益から引ききれなかった特別控除額部分です。

■10年超所有している居住用財産の軽減税率 ■
自分が住んでいた居住用財産を売って、一定の要件に当てはまるときは、通常の場合よりも低い税率で計算する軽減税率の特例を受けることができます。この軽減税率の特例を受けるには、売った年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていることが必要です。
軽減税率は次の通りです。
・課税長期譲渡所得金額が6,000万円以下・・・・・所得税10%・住民税4%
・課税長期譲渡所得金額が6,000万円超の部分・・・所得税15%・住民税5%
なお、「居住用財産の3,000万円の特別控除」と、この「軽減税率」特例は併用適用できます

■贈与税の配偶者控除との関係 ■
贈与税の配偶者控除とは、夫婦の間で居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与があった場合、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除できるという贈与税の特例です。この特例の主な要件は次の通りです。

・婚姻期間が20年以上であること。
・配偶者から贈与された財産が、自分が住むための国内の居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること。
・贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与により取得した居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。
・同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用を受けられない。


贈与税の配偶者控除の適用を受けて取得した家屋であっても、居住用財産の3,000万円の控除の特例は受けられます。ただし、もともと、売る目的であった居住用不動産について譲渡の特例を受けるため贈与をしていたとすると、贈与税の配偶者控除が否認されると思われます。なぜならば贈与税の配偶者控除は、「贈与後も引き続き住む見込みであること」が要件となっているからです。

 

⑬★青色申告の特典と申告期限★

■青色申告の特典の主なもの ■

 青色申告の特典の主なものは次の通りです。

① 青色申告特別控除額
青色申告特別控除とは青色申告の特典の1つで、所得の金額から最高65万円又は10万円を控除するものです。
65万円の特別控除額の要件
(ア)不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(イ)これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(ウ)(イ)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。
10万円の青色申告特別控除
この控除は上記(ア)~(ウ)の要件に該当しない青色申告者が受けられます。
(注)白色申告者にはこの制度は全くありません。

② 青色事業専従者給与
次の要件を満たしている者に対する給与は必要経費に算入できます。
・青色申告者と生計を一にしている配偶者や親族
・年齢が15歳以上
・青色申告者の事業に専ら従事している
・「青色事業専従者給与届出書」に記載した金額の範囲内で、かつ労働の対価として適正額
(注)白色申告者の場合は事業専従者控除という制度があります。事業的規模の所得がある場合で、専ら従事する配偶者がいるときは最高86万円その他の親族がいるときは最高50万を控除できます。

③ 純損失の繰越控除と繰戻還付
青色申告者が事業所得などに損失が生じた場合で、損益通算をしてもなお控除しきれない部分の金額が生じたときは、その損失を翌年以後3年間にわたって繰り越して各年分の所得金額から控除します。純損失の繰越控除は、期限内申告・期限後申告・修正申告・更正の請求等のいずれの方法でも適用を受けられます。
また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越控除に代えてその損失を生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることができます。これを純損失の繰戻還付といいますが、こちらは期限内申告が要件です。
(注)白色申告者は損益通算はできますが、純損失の繰越控除や繰戻還付はできません。なお、損益通算は、期限内申告・期限後申告・修正申告・更正の請求のいずれの申告方法でも適用できます。

④ 中小企業者の少額減価償却資産の必要経費算入
青色申告者が取得価格10万円以上30万円未満の少額減価償却資産を取得等し、その業務の用に使用した場合には、その業務の用に使用した年度で取得価格を必要経費に算入できます。ただし、この特例の適用を受ける資産の合計は年300万円を限度とします。
また、この特例を受けるためには青色申告決算書の「減価償却費の計算」欄に一定の事項を記載して確定申告書に添付して提出し、少額減価償却資産の取得価額の明細を別途保管することにより適用を受けられます。
(注)白色申告者はこの制度は適用できません。

 

⑭★所得税の納税方法★

■所得税の納税方法 ■

所得税は原則として、1月1日から12月31日までの1暦年間に獲得した所得を、納税者が自ら計算し、翌年2月16日から3月15日までに、申告・納税します。国の徴税コストを軽減する目的や納税者の利便性を考慮し、納税方法にいくつか種類があります。
(注)申告期限が土曜日や日曜・祝日に該当する場合は、その直後の平日までに申告納税します。

■振替納税 ■
振替納税とは、税金の自動引き落とし契約のことです。税金の納付期限は申告期限と同じ日ですが、振替納税を利用しますと、本来の納付期限よりも約1ヵ月遅れて自動引き落としされます。所得税や個人の消費税などの納付に採用されています。
振替納税を利用しますと法定納付期限から自動引き落としの日までの期間については利子税や延滞税が課せられることはありません。振替納税を採用するには初めて利用するときに口座振替依頼書を申告期限内に提出します。するとその申告分から毎年自動引き落としされます。留意点は次の通りです。
・振替納税は申告期限内に申告書が提出されている必要があります。期限後申告の場合は利用できません。
・自動引き落とし日に引き落とし口座が1円でも残高不足であった場合は振替納税できません。法定納付期限の翌日から完納するまでの期間について延滞税がかかります。

■延納 ■
確定申告により納付する税金の1/2以上を申告期限(振替納税を採用している場合は振替日)までに納付すれば、残りの税額をその年の5月31日までの期間その納付を延期することができます。延納を希望する場合は確定申告書の第一表の所定欄に記載します。
なお、その延納した所得税については延納期間の日数に応じ、利子税がかかります。

■予定納税 ■
予定納税とは確定申告で納付すべき税額を前もって分割納付する制度をいいます。
前年分の課税総所得金額に係る所得税を基準として計算した予定納税基準額が、15万円以上であるとき、7月と11月に3分の1ずつを納付しておき、確定申告時(第3期)に実際に納付すべき所得税額との差額を精算(追加納付または還付)します。

■源泉徴収制度 ■
源泉徴収制度とは源泉徴収義務者である支払者が支払いの際に定められた所得税額を徴収し、国に納付する制度です。源泉徴収税額は、各納税者にとっては前払いの所得税ですので、自ら確定申告をして精算するのが原則です。
しかし、徴税コストの削減や納税者の利便性等を考慮して、確定申告の事務手続きを省略する次の制度があります。
・源泉分離課税制度・・・課税関係が完結し、申告不要ですが、逆に申告したくてもできません。国内で支払われる利子所得や、金融類似商品などが該当します。
・申告不要制度・・・申告するかどうか有利な方を納税者が選択できます。上場株式等の配当所得や、源泉徴収ありの特定口座内の上場株式等の譲渡益などがあります。
・年末調整制度・・・給与所得の部分については課税関係が終了します。ただし、他に所得があったり、医療費控除や寄附金控除、住宅ローン控除等を初めて受ける場合等は自ら確定申告をします。

 

⑮★役員給与 ★

■法人税法上損金に算入できる役員給与 ■

法人が役員に対して支給する給与の額のうち次に掲げる定期同額給与、事前確定届出給与又は利益連動給与のいずれにも該当しないものの額は損金の額に算入されません。
ただし、これらの要件を満たしていた給与であっても、不相当に高額な部分は損金不算入となります。

① 定期同額給与
(ア)原則規定・・・同一事業年度内において支給時期が1ヵ月以下の一定の期間ごとで、かつ、支給金額が毎回「同額」である給与
(イ)事業年度開始から3ヵ月以内に改定された定期同額給与
(ウ)特別な事情により、3ヵ月経過日後に改定された定期同額給与(継続して毎期同時期に改定が行われる場合・子会社の役員で親会社の総会後に給与の額が決まる場合・不祥事等の責任をとり、一定期間の減額等を行う場合等で、改定前、改定後でそれぞれごとの期間の支給額が同額である場合)
(エ)「臨時改定事由」・・・役員の職制上の地位の変更や、職務の内容の重大な変更などやむを得ない事情により改訂された定期同額給与(社長交代、合併・分割に伴う職務内容の変更等)
(オ)「業績悪化事由」・・・経営の状況が著しく悪化している場合の定期同額給与(法人の一時的な資金繰りの都合や業績目標に達しなかった等は含まないが、従業員の賞与を一律カットせざるを得ない状況にあるとき等)

② 事前確定届出給与
(ア)原則規定・・・役員の給与について、事前に「支給時期」や「支給金額」を定め、株主総会等の決議日から1ヵ月を経過する日か、事業年度開始の日から4ヵ月経過する日のいずれか早い日までに税務署長に届け出た場合の給与
(イ)届出書提出後に「臨時改定事由」(役員の職制上の地位の変更や不祥事等)があった場合でその事由が生じた日から1ヵ月以内に変更届出書を提出したときの給与
(ウ)届出書提出後に「業績悪化事由」が生じた場合で、変更に関する株主総会等の決議日から1ヵ月以内に変更届出書を提出したときの給与

③ 利益連動給与…中小法人にあまり関係しませんのでここでは省略します。

■法人税法上の役員 ■
法人税法上の役員の範囲は、会社法上の役員の範囲と異なっています。

  具体例 税務上の判定
会社法上の役員 取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事、清算人 役員
会社法上の役員でない者 相談役、顧問等 かつ、会社経営に従事している者 みなし役員
使用人 特定株主 (注)
その他   使用人

(注)特定株主とは下記の要件をすべて満たしている者をいいます。
・50%超基準・・・株主グループの持ち株割合の大きいものから順に並べた場合に株主グループの持ち株割合を合わせて、はじめて50%超となるとき、その上位株主グループのいずれかに属している。
・10%超基準・・・その者の属する株主グループの持ち株割合が10%超
・ 5%超基準・・・その者(その配偶者を含む)の持ち株割合が5%超

 

⑯★法人の青色欠損金★

■欠損金の繰越控除期間の延長 ■

青色申告書を提出した事業年度の欠損金は9年間繰り越しできます。ただし、平成20年3月31日以前に終了した事業年度において生じた欠損金額については7年間です。
この制度は、その欠損金が生じた事業年度の帳簿書類を保存することが適用要件とされていますので、9年前の事業年度において生じた欠損金がある場合は、その年分について9年間帳簿書類を保存しておく必要があります。
この規定は欠損金額が生じた事業年度において青色申告書である確定申告書を提出し、かつ、その後の事業年度について、連続して確定申告書を提出していなければなりません。
なお、欠損金額が生じた事業年度において青色申告書である確定申告書を提出していれば、その後の事業年度について提出した確定申告書が白色申告書であっても、繰越控除の適用を受けられます。

■欠損金の損金算入の80%制限 ■
資本金1億円以下の中小法人等については、繰越控除をする事業年度の繰越控除前の所得まで、繰越控除することができます。
一方、資本金1億円超の大法人が、青色申告書を提出した事業年度の欠損金について控除できるのは、繰越控除をする事業年度の繰越控除前の所得の80%部分までに制限されます。

■法人住民税や法人事業税における欠損金の繰越控除期間の延長 ■
欠損金の繰越控除期間の延長の規定については、法人住民税は法人税額を課税標準とするため、影響を受けますし、また事業税の繰越欠損金についても9年間に延長されます。

■欠損金の繰戻還付制度 ■
資本金1億円以下の中小企業者は、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度に欠損金額が生じた場合、その欠損金額を前事業年度に繰り戻して法人税額の還付を請求できます。
なお、還付の対象となる事業年度から欠損事業年度まで、連続して青色申告書である確定申告書を提出していなければなりません。また、欠損事業年度の確定申告書は法定申告期限内に提出しなければなりません。
資本金1億円超の法人においては、現在この制度の適用が凍結されています。

■地方税における欠損金の繰戻還付制度 ■
地方税には欠損金の繰戻還付制度はありません。法人税において欠損金の繰戻還付を行った場合は次のようになります。
・法人事業税・・・欠損金の繰越控除の対象となります。
・法人住民税・・・欠損金の繰戻しによる法人税還付額を、その後9年間における法人住民税の法人税割の課税標準となる法人税額から控除します。

(注)上記の「資本金1億円以下の中小法人」から「資本金が5億円以上である大法人の100%子法人」は除かれます。

 

⑰★消費税の納税義務者 ★

■消費税の納税義務 ■

事業者が、国内において事業として対価を得て行った資産の譲渡や貸付け、役務の提供については消費税の納税義務を負うことになっています。
この事業者とは個人事業者と法人をいいますから、事業を行っていない給与所得者などは消費税を負担はしていますが、納税義務者にはなりません。

■納税義務の免除 ■
消費税には免税点が設けられており、その課税期間に係る基準期間(注1)の課税売上高が1,000万円以下の場合はその課税期間の納税義務が免除されます。
(注1)基準期間は次の通りです。

個人事業者 その年の前々年
法人 その事業年度の前々事業年度


また、その課税期間の基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間(注2)における課税売上高が1,000万円を超えた場合、その課税期間から課税事業者となります。なお、特定期間の1,000万円の判定は、課税売上高の代わりに給与等支払額の合計額により判定することもできます。(つまり、「課税売上高」か「給与等支払額」のいずれか一方だけでも1,000万円以下であれば免税事業者になれます。)
(注2)特定期間とは次の通りです。

個人事業者 その年の前年の1月1日から6月30日までの期間
法人 その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヵ月の期間


この規定は平成25年1月1日以後に開始する年又は事業年度から適用されます。
なお、免税事業者であっても「消費税課税事業者選択届出書」を提出することにより課税事業者になることを選択することができます。

■新規設立法人の納税義務 ■
新たに事業を始めた場合はその時点では基準期間の課税売上高がないため、原則として免税事業者となります。ただし、新規設立法人で基準期間のない事業年度開始の日の資本金の額1,000万円以上である法人については、基準期間の無い事業年度は免税事業者にはならず、課税事業者となります。そして、設立3期目以後の課税期間の納税義務については原則通り基準期間の課税売上高で判定することとなります。
なお、平成26年4月1日以後に設立される新規設立法人について、免税事業者の要件が厳しくなりました。基準期間のない新規設立法人のうち、その事業年度開始の日の属する資本金の額等が1,000万円以下である法人は原則として免税事業者となるのですが、次の①②のいずれにも該当する場合は納税義務が発生します。下記のいずれにも該当する法人の事を「特定新規設立法人」といいます
① 基準期間がない事業年度開始の日に発行済み株式等の50%超を支配されている新規設立法人である。
② 新規設立法人の基準期間に相当する期間について、新規設立法人を支配している法人の課税売上高が5億円を超えている。

 

⑱★消費税の経過措置 ★

■消費税率及び地方消費税率 ■

消費税率及び地方消費税率について、次の通り2段階で引き上げられることとされました。

  ~平成26年3月31日 平成26年4月1日~ 平成27年10月1日~
消費税率 4.0% 6.3%  7.8%
地方消費税率 1.0% 1.7%  2.2%
合計 5.0% 8.0% 10.0%


・経済状況の激変にも柔軟に対応する観点から、消費税率引上げの前に、経済状況等を総合的に勘案したうえで、消費税率の引上げの停止を含め、所要の措置を講ずることとされています。
・引上げ後の税率は、次に掲げる経過措置が適用されるものを除いて、適用開始日以後に行われる資産の譲渡等について適用されます。

■8%への税率引上げ時の経過措置 ■
8%への税率引上げ後においても改正前の5%が適用されるものとして主なものは次の通りです。

① 旅客運賃等
平成26年4月1日以後に行う旅客運賃の対価や映画・演劇を催す場所、競馬場、競輪場、美術館、遊園地等への入場料金等のうち、平成26年4月1日前に領収しているもの

② 電気料金等
継続供給契約に基づき、平成26年4月1日前から継続して供給している電気、ガス、水道、電話に係る料金等で、平成26年4月1日から平成26年4月30日までの間に料金の支払いを受ける権利が確定するもの

③ 請負工事等
平成8年10月1日から平成25年9月30日までの間に締結した請負工事(製造を含みます)に係る請負契約に基づき、平成26年4月1日以後に課税資産の譲渡等を行う場合におけるその課税資産の譲渡等

④ 資産の貸付け
平成8年10月1日から平成25年9月30日までの間に締結した資産の貸付けに係る契約に基づき、平成26年4月1日前から同日以後引き続き貸付けを行っている場合で、平成26年4月1日以後に行うその資産の貸付け

⑤ 予約販売に係る書籍等
平成25年10月1日前に締結した不特定多数の者に対する定期継続供給契約に基づき譲渡される書籍その他の物品に係る対価を平成26年4月1日前に領収している場合で、その譲渡が平成26年4月1日以後に行われるもの

⑥ 特定新聞等
不特定多数の者に週、月、その他の一定の期間を周期として定期的に発行される新聞で、発行者が指定する発売日が平成26年4月1日前であるもののうち、その譲渡が平成26年4月1日以後に行われるもの

⑦ 通信販売
通信販売の方法により商品を販売する事業者が、平成25年10月1日前にその販売価格等の条件を提示し、又は提示する準備を完了した場合において、平成26年4月1日前に申し込みを受け、提示した条件に従って平成26年4月1日以後に行われる商品の販売

8%から10%への税率の引上げ時にも同様の経過措置が予定されています。

 

⑲★少額の減価償却資産★

■少額の減価償却資産 ■

法人が取得した減価償却資産のうち次のいずれかに該当するものについては、少額の減価償却資産となり、その減価償却資産を事業の用に供した事業年度において、その取得価額に相当する金額全額を損金経理した場合に損金の額に算入できます。

① 取得価額が10万円未満のもの
この場合の取得価額は、通常1単位として取引されるその単位ごと(1個、1組、1そろいごと)に判定します。
たとえば、応接セットの場合は、通常、テーブルと椅子が1組で取引されるものですから1組で10万円未満かどうかを判定します。また、カーテンはそれぞれ1枚ずつで機能するのではなく、1つの部屋で数枚が組み合わされて機能するものですから、部屋ごとにその合計額が10万円未満になるかどうかを判定します。ブラインド、じゅうたん等も同様に判断します。

② 使用可能期間が1年未満のもの
この場合の「使用可能期間が1年未満のもの」とは法定耐用年数でみるのではなく、その法人の営む業種において一般的に消耗性のものと認識され、かつ、その法人の平均的な使用状況、補充状況などからみて、その使用可能期間が1年未満であるものをいいます。
たとえば、テレビ放映用のコマーシャルフィルムは通常減価償却資産として資産計上し、法定耐用年数2年で減価償却しますが、テレビ放映期間は1年未満であることが一般的です。したがって、テレビ放映の期間が1年未満のものは「使用可能期間が1年未満のもの」に該当します。
少額の減価償却資産で注意しなければならないのは、取得して事業の用に供したにもかかわらず、その事業年度にいったん資産に計上して、その後の事業年度で一時に損金経理をしても損金の額に算入できないということです。

■中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例 ■
青色申告法人である中小企業者(注)が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を取得し事業の用に供した場合には、その取得価額に相当する金額を損金に算入することができます。ただし、この少額減価償却資産の取得価額の合計額は、1事業年度あたり300万円を限度とします。
この特例は取得価額が30万円未満である減価償却資産について適用がありますので、器具及び備品、機械・装置等のほか、ソフトウェア、特許権、商標権等の無形固定資産も対象となります。また、所有権移転外ファイナンスリース取引で賃借人が取得したとみなされる資産や、中古資産も対象となります。この特例は平成26年3月31日までに取得し、事業の用に供した場合に適用があります。
(注)中小企業者とは資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人をいいます。ただし、資本金の額等が1億円超の大規模法人に、発行済み株式総数の2分の1以上を所有されている法人等は除きます。

■一括償却資産 ■
取得価額が20万円未満の減価償却資産については、各事業年度ごとに、その全部又は一部の合計額を一括し、これを3年間で償却する一括償却資産の損金算入の規定を選択することもできます。
ただし、3年一括償却資産として損金経理したものについて、その後の各事業年度において滅失、除却、譲渡があつた場合であっても、3年間は同額を損金として計上します。これは、この規定の趣旨が、取得価額が20万円未満の減価償却資産を企業が個別管理することによる事務負担に配慮したものだからです。ですから、事業供用年度後の個々の資産の有無については管理しないのです。

 

⑳★住民税の住宅ローン控除 ★

■平成25年以後の所得税の住宅ローン控除 ■

居住開始年 借入金限度額 控除率(%) 控除
期間
一般住宅 認定長期優良
認定低炭素
平成25年1月~26年3月 2,000万円 3,000万円 1.0 10年
平成26年4月~平成29年12月(注) 4,000万円 5,000万円 1.0 10年

(注)平成26年4月~平成29年12月居住開始分の控除限度額は、住宅の対価に含まれる消費税が8%又は10%の場合の限度額です。それ以外の場合の借入限度額は一般住宅については2,000万円、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅は3,000万円となります。

■個人住民税の住宅ローン控除 ■
平成11年から平成18年、及び平成21年から平成29年までに居住を開始し所得税の住宅ローン控除を受けている人で、納付すべき所得税額から控除しきれなかった額がある場合には、次の額を翌年度の住民税から税額控除できます。

居住開始年 控除限度額
~平成26年3月 所得税の課税総所得金額等×5%
(最高97,500円)
平成26年4月~平成29年12月(注) 所得税の課税総所得金額等×7%
(最高136,500円)

(注)平成26年4月~平成29年12月居住開始分の控除限度額は、住宅の対価に含まれる消費税率が8%又は10%の場合に適用されます。それ以外の場合は「所得税の課税総所得金額等×5%(最高97,500円)」です。
平成19年と平成20年に居住開始した人は、住民税の住宅ローン控除の適用は受けられません。
*住民税の住宅ローン控除を受けるために市区町村へ申告する必要はありません。確定申告書の添付資料や、給与支払報告書により、必要な情報を市区町村が把握できるからです。
*住民税の住宅ローン控除はあくまでも所得税で控除しきれなかった部分について、住民税から控除する制度です。したがって、もともと所得税の課税総所得金額等がない場合は、「所得税の課税総所得金額等×5%=0円」ですので、住民税の住宅ローン控除は受けられません。
*バリアフリー改修促進税制や省エネ改修促進税制の特定の増改築に係る住宅ローン控除については、住民税の住宅ローン控除の対象にはなりません。

■認定長期優良住宅等の新築等を自己資金等で行った場合の所得税の特別控除 ■
住宅ロ―ンで取得しているか否かを問わず、自己資金で取得する場合も所得税の税額控除の適用を受けられます。

居住年 対象住宅 控除対象限度額 控除率
平成24年1月~平成26年3月 認定長期優良住宅 500万円 10%
平成26年4月~平成29年12月(注) 認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
650万円 10%

(注)住宅の対価に含まれる消費税率が8%又は10%の場合に適用されます。それ以外の場合は控除対象限度額は500万円までとなります。
*控除対象限度額=かかり増し費用1㎡あたり単価×延べ床面積
*所得税から引ききれない場合は、翌年の所得税から控除できます。(住民税からの控除はありません)

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